日本では「毎月分配型」の投資信託で人気だが…
早速ですが、[図表1]を見てください。
──[図表1]のタイトルですが、『規模の大きい投資信託の日米比較(純資産額上位5銘柄)』って、どういう意味ですか?
これは、売れ筋人気ベスト5のファンドについて、日本とアメリカで比較したものです。この調査の意図を説明する前に、知っておいていただきたいことがあります。
──はい、なんでしょうか?
それは、日米両国の人気上位([図表2]ではベスト10まで調べています)に登場する顔ぶれを比較すると、アメリカでは常に、「米国株式ファンド」「世界株式ファンド」、「世界債券ファンド」など、投資の中ではオーソドックスな商品群が、上位に並んでいます。しかも、インデックス・ファンドが上位5本を占めています。
ところが日本の場合は、そうしたオーソドックスな商品は一つもなく、米国リートなど毎月の分配金を重視した品揃えになっているのが大きな特徴です。私が「老後の年金を作る」のに適していると推奨した外国(世界)株式はほとんど含まれていませんね(参照:『10年で投資額が2倍!老後の資産運用に最適な「投資信託」は?』)。
──アメリカはオーソドックスな商品が人気だけど、日本では特徴がある商品が人気というべきなのでしょうか?
そうですね。では、日本の場合ですが、[図表2]の「運用資産」という項目を見て何かの特徴に気がつくところはありませんか?