「積立投資」でも損をする2つのケース
──長期の積立投資だったら絶対に損するってことはないんですか?
もちろん、そんなことはありません。損することもありますよ。
──損するとしたら、どんなケースですか?
はい。では次に[図表1]のチャートをご覧ください。
たとえば、この2つのケースですね。左のチャートで言うと、長期的に下落相場が続く市場。日本の株式市場の1990年から2012年までの22年間のような状況がそうです。2012年秋からのアベノミクス相場で日本株は大きく戻したので現在では大きな利益が生まれていますが、さすがに22年間報われないのはしんどいですよね。
──22年は長いし、その間報われないなんてしんどすぎます。
もう一つの右のケースは、5年の上昇相場の後に5年の下落相場が続くようなケースです。これはどんな時に起こるかというと、やはり分散投資を怠り、1つの市場に集中させるとたまに起こり得る話です。
たとえば、ブラジルはオリンピック開催が決まってから経済は好調で、中国によるブラジル資源爆買いの恩恵も大きく受けました。ところがオリンピックが終わり、中国経済も成長が鈍ってくるとこれまで続いた株式市場の上昇が下落へと反転していきました。
つまり、積立投資とはいえ国際分散投資が必要なんです。
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