初心者には「アクティブ・ファンド」の見極めは難しい
──ところでインデックス・ファンド以外にも投資信託の種類ってあるのでしょうか?
はい、アクティブ・ファンドというものがあります。インデックス・ファンドはコンピューターが目安となる指数(インデックス)と同じ値動きをするように計算して上場企業の株式を買い付けますが、アクティブ・ファンドはファンドマネージャーという運用の専門家が上場銘柄の中から有望企業を発掘して厳選投資します。
銘柄選択がうまくいけばインデックスを超えるリターンを獲得できますが、逆にうまくいかない場合は、インデックスを下回るリターンになってしまいます。
──当たり外れがあるということですね。上地さん的にはインデックス・ファンドがおすすめですね?
はい、初心者にはインデックス・ファンドをおすすめします。
──初心者には……ですか?
インデックスのパフォーマンスを上回る自分でも買いたいアクティブ・ファンドはたしかに存在しますが、その見極め方を説明するのは簡単ではありません。アクティブ・ファンドは運用担当者が退職したり、運用の考え方や手法が変わったりすることがあるので、ファンドのモニタリングを継続して行う必要があります。
そういう手間と知識が必要なので、アクティブ・ファンドはおすすめしません。年率7%程度、10年で2倍近いリターンが得られる国際分散型インデックス・ファンドで十分だと思いませんか?
──もちろん、10年で2倍なら大歓迎です。アクティブ・ファンドも面白そうですが、私はインデックス・ファンドを検討したいと思います。
ハズレのアクティブをつかまされるくらいだったら、堅実なインデックス・ファンドを選んだほうがいいでしょう。
それから、10年で2倍というのはあくまでも過去の結果ですからね。将来を保証するものではありませんよ。世界経済は今後も長期的には成長を続けると私自身は考えていますので、高い確率で今後もそれに近いリターンが得られるとは思ってはいますがね。
上地 明徳
信州大学経営大学院 特任教授
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