会社員のお小遣い額…都道府県別に見ていくと
さらに総務省『2019年全国家計構造調査』で、お小遣いの地域性を見ていきましょう。同調査によると、勤労者世帯のお小遣いの全国平均は6244円。さらに世帯主のお小遣いは4622円でした。
ここでいう「お小遣い」は「家計調査における使途不明金」。タバコを買ったと分かっていればタバコ代に含まれますし、外食に使ったのであれば外食費として計上されます。同調査におけるお小遣いは、「あの人に渡したお金、何に使っているのかしら?」と把握できていない、ある意味、本当に自由に使えるお金ということがいえるでしょう。
使途不明金総額に対して世帯主のお小遣いが占める割合は74%。そこから都道府県ごとに、会社員のお小遣い(勤労世帯、3人家族)におけるお小遣いを見ていきます。
最も会社員のお小遣い額が多いのが「秋田県」で1万5539円。続いて「沖縄県」で1万4981円。「茨城県」1万3563円、「高知県」1万2588円、「福岡県」1万697円と続きます(図表1)。
一方、会社員のお小遣いが最も少ないのが「静岡県」で3702円。続くのが「長野県」で3881円。「佐賀県」3896円、「岩手県」4195円、「熊本県」4617円と続きます。
1位の「秋田県」と47位の「静岡県」の間には4倍以上の差が生じています。
ただ「給料が高いから、お小遣いも多い」ということかもしれませんので、給与に占める割合を見ていきましょう。
給与に占めるお小遣いの割合が多いのは、ここでも「秋田県」で8.0%。「沖縄県」7.5%、「高知県」6.2%、「茨城県」5.6%、「福島県」4.9%と続きます。一方で、給与に占めるお小遣いの割合が少ないのが「静岡県」で1.6%。「長野県」1.7%、「佐賀県」1.9%、「東京都」2.0%、「岩手県」2.1%と続きます(図表2)。
このように見ていくと、「給料が高い=お小遣いが多い」というわけではないことがわかります。お小遣いが多い県は家計が自由な分、お金が貯まりづらく、一方、お小遣いが少ない県は、財布の紐がかたく堅実な分、お金が溜まりやすい、傾向があると推測されます。一概にお小遣いが多いから良い、少ないから悪いとはいえないかもしれません。
なお、今回の全国家計構造調査によるお小遣い額は、独自に算出したもの。実情とは少々異なるかもしれません。ただ地域によってお小遣いに差があることは確かなようです。
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