貧困→教育格差→貧困…止まらない、負の連鎖
女性ひとりで家事と仕事、子育てを行い、収入もおぼつかない。夜まで親がおらず、子どもは1人で過ごさなければいけないということも珍しくありません。大人がいれば、宿題で分からないところがあれば聞けるのに、聞くこともできず、勉強の習慣がつかないケースも多く見られます。
内閣府『令和元年度 子供の貧困実態調査に関する研究報告書』によると「子どもの進学に係わる親の希望」の問いに対し「中学まで」または「高校まで」と回答した非困窮世帯と困窮世帯の差異は、最も大きい自治体で3.8倍に。地域によりバラつきはあるものの、大学進学が当たり前になりつつある現在でも、困窮世帯では最低限の教育しか考えられない、というのが現実なのです。
大阪府:非困窮世帯12.8% 非困窮世帯31.6%
広島県:非困窮世帯7.1% 非困窮世帯24.7%
沖縄県:非困窮世帯3.7% 非困窮世帯14.0%
青森県弘前市:非困窮世帯15.1% 非困窮世帯24.9%
埼玉県川越市:非困窮世帯6.4% 非困窮世帯20.1%
岐阜県多治見市:非困窮世帯22.5% 非困窮世帯44.2%
兵庫県加古川市:非困窮世帯14.5% 非困窮世帯33.6%
鹿児島県鹿児島市:非困窮世帯10.0% 非困窮世帯33.6%
教育格差は、収入格差につながり、貧困から抜け出せないという負の連鎖を生みます。
このような社会課題に対して、私たちは何ができるのでしょうか。子ども食堂を運営するNPO法人のように、実際に行動を起こす……なかなかハードルの高いことです。そこで注目したいのが寄付。社会課題を目的とするNPOの活動財源は「会費」「寄付」「助成金」「事業収入」「融資」の5つがあり、その中で重要なのが「寄付」なのです。
内閣府によると、2021年2月28日現在、認証NPO法人は5万991件。これらの団体への寄付は税制優遇もあり、さらに寄付のハードルを低くなっています。自分はどのような社会問題を解決させたいか。その想いを寄付という形で実現してみてはいかがでしょうか。
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