2021年2月の水関連株式市場

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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2月の投資環境

2月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

 

世界の株式市場は、上旬は米バイデン政権による大規模経済対策への期待や良好な企業決算などを背景に上昇基調となりました。また新型コロナウイルスのワクチン接種の進展や資源価格の上昇もプラス要因となりました。

 

しかし月半ば以降は、インフレ懸念の高まりや景気対策のため財政出動が拡大するとの見方などを背景に主要国の長期金利が上昇したことがマイナス要因となり月末にかけて株式市場は下落基調となりました。なお月間では株式市場は上昇しました。

 

業種別では、原油価格の上昇を背景にエネルギーが大きく上昇した他、金融、資本財・サービス、素材などが上昇しました。一方、長期金利上昇の影響から公益の下落が大きくなったほか、ヘルスケア、生活必需品、情報技術なども下落しました。

 

水関連企業(現地通貨ベース)の株価は株式市場が上昇するなか、小幅上昇となりました。主要国において長期金利が上昇し、イールドカーブがスティープ化したことやインフレ懸念の高まりを背景に、下水道ビジネスセクターが軟調な展開となりました。

 

米国の規制下の水道公益事業銘柄について、水道料金が過去のインフレ実績で算定されるため、インフレによる費用の上昇分を短期的に価格転嫁することが難しく、短期的な業績に対する懸念が嫌気されるなど、影響を受けました。

 

一方で、英国の同業他社については、短期間でインフレを価格転嫁することが可能なため、影響はより軽微に留まりました。

 

装置製造・エンジニアリングセクターも軟調に推移しました。追加景気対策、広範な経済の回復やインフレ上昇期待を背景に、景気循環の影響を受けやすいと考えられる地方自治体のインフラや多角経営企業と比べて、モニタリングや消費関連銘柄が相対的に苦戦する展開となりました。

 

環境マネジメントセクターは堅調に推移しました。規制下の事業であることに加え、高い価格決定力を有していることを背景に、インフレの影響を相殺することが可能と考えられたことが好感されました。

 

円換算ベース、月次、期間:2011年2月末~2021年2月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2011年2月末~2021年2月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2011年2月末~2021年2月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 ※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2011年2月末~2021年2月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

2021年の見通しについては、新型コロナワクチン接種の進展に伴う経済活動の再開期待等の高まりを受け、世界的に購買担当者景気指数(PMI)が堅調に推移するなど企業の景況感の改善が見られ、明るい見通しが広がっています。

 

一方で、追加の経済対策や各国中央銀行による金融政策の規模や時期に関する不透明感が懸念要因になっていくと考えています。加えて、株式と債券の利回り格差が縮小する等、力強い景気回復とインフレが示唆されており、株式のバリュエーションにも大きく影響を及ぼすであろう、米国の連邦準備制度理事会(FRB)による市場支援策縮小や利上げに踏み切るタイミングを見極める必要があると考えます。

 

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

※個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年2月の水関連株式市場』を参照)。

 

(2021年3月16日)

 

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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