どんなに子どもがかわいくても、「抱っこ!」といったおねだりに毎回応えることはできません。ときにはイライラして声を荒らげてしまうこともあるでしょう。そんな場合の適切な対処方法を考えます。イヤイヤ期専門保育士が解説します。※本記事は、『イヤイヤ期専門保育士が答える 子どものイヤイヤ こんなときどうする? 100のヒント』(実務教育出版)より抜粋・再編集したものです。
子どもは親の「後でね」をずっと信じている
●やりがちだけど、なるべくしたくないこと
× 「後でね」と待たせる(そして“後”はやってこない)
× 「今は忙しいから無理」と断る
× 「わがままいわないの」と断罪する
●親として知っておきたいこと
家事が忙しいときや買い物で荷物が多いときほど、子どもの“抱っこ抱っこ攻撃”がやってくるものです。
手が離せないと、そんな余裕はありません。思わず「どうしていまなの!」といいたくもなりますが、子どもにとってはいつもと同じことを求めているだけ、ということを知っておいてくださいね。
●イヤイヤ期専門保育士の対処ワザ
私たち大人は、よく子どもに気軽に「後でね」といいがちです。でも、子どもには“後”がいつなのか分かりません。
だから、「洗濯物を干したら抱っこするね」などと具体的に答えましょう。それでも「いまがいい!」というなら、「パワー注入!」と10秒間抱きしめます。そして、再び「洗濯物を干したら抱っこするね」といいます。
それでも「いま!」なら、家事を中断して抱っこしましょう。親御さんが100%の気持ちを向ければ、意外に早くお子さんから「もう、抱っこおしまい」といってくれますよ。実は私も、よく「後で」といっていました。
ある日、息子に「後でって、どうせしてくれへんのやろ」といわれ、「は!」と気づかされました。「後で」といわれた子どもはずっと待っています。必ず約束を守ってあげましょうね。
抱っこを待たせるなら、具体的な目安を言おう
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0・1・2歳児専門保育士
1978年生まれ。兵庫県西宮市の認可保育園・中田家庭保育所施設長。自宅が家庭保育所を運営している環境に生まれ育つ。学校から帰宅すると、保育所の子どもたちと遊ぶことが日課で、人生の大部分で乳幼児と触れ合う。小学館の「HugKum」や「ベビーカレンダー」で0~2歳の育児コラムを連載。著書に、『イヤイヤ期専門保育士が答える子どものイヤイヤ こんな時どうする? 100のヒント』(共著、実務教育出版)、『いっぺんに作る赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)がある。
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連載「イヤイヤ期」をイライラせず乗り越える!現役保育士が対処ワザを解説
イラストレーター
漫画、イラスト、絵本などを制作。
主な著書に漫画:『冬のUFO・夏の怪獣【新版】』(ナナロク社)、『ツノ病』(青林工藝舎)、絵本:『ゲナポッポ』(白泉社)、『ぱたぱた するする がしーん(こどものとも年中向き2018年8月号)』(福音館書店)、『これなんなん?』(くもん出版)、『むしめがねのルーペちゃん』(アリス館)、『こうえん』(偕成社)、『とおくにいるからだよ』(教育画劇)、『ハッピーボギー』(あかね書房)、『くまくんの たすけて〜!』(学研プラス)などがある。現在、「母の友」にて漫画『日曜日のはじめちゃん』を連載中。
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