日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「独身男性の暮らし」。生涯、結婚しない男性が増えていると聞きますが、その暮らしぶりとは、どのようなものなのでしょうか。

2030年、結婚をしない男性が3人に1人に

結婚しなくても…(※画像はイメージです/PIXTA)
結婚しなくても…(※画像はイメージです/PIXTA)

 

少子化は日本において重大な問題ですが、その要因のひとつになっているのが未婚化です。

 

直近の国勢調査では、男性の生涯未婚率(=50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人の割合)は24.2%、女性は14.9%。さらに2030年には、男性で29.5%、女性で22.5%まで上昇すると推測されています。「日本の50歳男性の約3人に1人は、一度も結婚を経験していない」という状況になるのです(図表1)。

 

出所:総務省『国勢調査』より作成
[図表1]未婚率の推移 出所:総務省『国勢調査』より作成

 

女性に比べて、圧倒的に男性のほうが生涯未婚者が多いという状況で、今後もそれは変わらない、というのが日本の将来像です。

 

また古い調査になりますが、2015年に国立社会保障・人口問題研究所が行った出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)によると、18~34歳の男性で「いずれ結婚するつもりだ」と答えたのは85.7%。「一生結婚するつもりはない」と答える未婚者の割合は微増傾向とはいうものの、多くの独身者が結婚を望んでいます。

 

なぜ結婚したいのか、結婚に感じているメリットを尋ねたところ、「自分の子どもや家族をもてる」を挙げる傾向が一貫して増加傾向。また2000年以降は、「精神的安らぎの場が得られる」「愛情を感じている人と暮らせる」との回答が減少傾向、「親や周囲の期待に応えられる」が増加傾向でした。

 

このように結婚に対する考え方に変化はあるものの、以前として、多くの独身男性は結婚したいと願っている……にも関わらず、生涯未婚率の上昇が止まらないのはなぜなのでしょうか。

 

同調査によると「結婚への障がいがある」という回答は、18~34歳の独身男性で68.3%と約7割。結婚の意志がある未婚者に1年に内の結婚に対するハードルを聞いたところ、「結婚資金」が48.3%、と経済的理由を挙げる人が多くいました。

 

また「異性の交際相手の有無」を尋ねたところ、独身男性の69.8%と約7割。女性59.1%に対して10ポイント近く高い傾向にあります。さらに、そもそも異性との交際を望んでいない男性が30.2%。女性は25.9と、やはり男性のほうが5ポイント近く高い結果となっています。

 

このような結果から、「結婚願望がありながら、相手がいなければ結婚できるはずがない」とか「男性の草食化が進んでいることが、未婚率上昇の原因だ」などと思う人も多いでしょう。ただ以前と比べて、生涯独身を貫くことが珍しい世の中でもありませんし、結婚というカタチにこだわらないスタイルも広がっていますので、一概に「結婚を望みながら結婚できない男性が増えている」とはいえません。

 

ただ生涯、結婚をしない男性は3割ほどいて、独身男性の7割は交際相手がいない、というのは事実です。

 

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