コロナ禍前後のバリ島不動産市況
■コロナ前のバリ島不動産の状況はどうだった? 物件と利回りの例
コロナ禍以前は空前の不動産投資ブームに沸いていたバリ島。参考までに2016年~2017年における弊社で取り扱ったスミニャックの3ベッドルームヴィラの実績をご紹介しましょう。
【3ベッドルームヴィラ in Seminyakの概要】
【3ベッドルームヴィラ in Seminyakの実績】
2017年度の利回り13.04%というのは、バリ島での不動産投資の世界ではそれほど珍しい数字ではありません。
■コロナ禍のバリ島不動産の状況、利回りはどうなっているのか?
バリ島でのヴィラ投資は基本的に、外国人観光客を対象にすることになります。つまり、現金で購入した中古のヴィラを、そのまま業者に運営、管理を任せつつ、外国人観光客の集客を依頼するという形です。
ですので外国人観光客からのデイリーの宿泊費として、収入が見込まれるというイメージです。
一方でこのコロナ禍で外国人観光客が皆無の現状では、フィックスでの宿泊費収入は見込めません。ジャカルタなどからの国内観光客向けに宿泊費をディスカウントすることで、「閉めておくよりはマシ」という方がほとんどです。私たちとしてもオーナー様には大変申し訳ない気持ちですが、プールやその他維持管理費など黙っていても経費は発生するのため、苦渋の決断でしばらくは凌いでいるというのが現状です。
■バリ島不動産投資の出口戦略
そんな中、該当不動産の出口戦略をどうするのかを考えた上で投資するのかがより一層重要となってきます。
単純に売却するといってもエリアや設備等の劣化の問題を考慮しなければなりませんし、持ち続ける場合における維持費や管理の問題、あるいはバリ島の場合では想定外のリスク(火山の噴火、テロの発生)も念頭に入れておかなければならないでしょう。
そうした中、弊社のお客様には、当初の借地の期限(20年)を迎えた後に、改めて借地を組みなおして売るという方もいらっしゃいます。エリアよっては4~5年で不動産価格が倍になったという事例もあるほどです。
弊社に関していえば、多数の旅行サイトやエージェントと契約することで24時間体制の問い合わせ対応を行っています。また、管理しているヴィラは112軒、スタッフ総数200人と言う大所帯のため、様々なリスクや将来性を考慮し、先を見据えた出口戦略のご提案も行っています。
バリ島・不動産投資…メリットと留意点
コロナ禍で勢いに陰りが見え始めたバリ島不動産の状況ですが、バリ島を訪れる外国人の中で一番数が多い中国市場に回復が見え始めたことは大きな進展と言えます。また、現地の情報によるとバリ州知事、ガルーダインドネシア航空幹部、そして日本総領事館トップの三者会談が行われ、「友好的な日本人を近く入国緩和に踏み切ろう」という話も出たそうです(未確認ではありますが)。
短期的にみれば、しばらくは不動産価格は落ち着いた状態が継続されると思いますので、買い時と言っても良いでしょう。一方でコロナが落ち着いて外国人投資家がまたバリ不動産に目をつけるようになれば、反動でおのずと価格が上昇されることが予想されます。
あわせて為替リスクに関しても注視が必要です。
2020年2月15日現在、1ルピアが0.0076円という空前の円高となっています。購入を検討している段階と、実際に購入を決めた段階における為替相場が大きく異なる為替リスクの可能性も考えておく必要があるでしょう。
永住を見据えたバリ島の魅力
バリ島の不動産の購入に当たっては、投資目的はもちろん、自身で居住する目的の人も多くいます。その場合は、必要なリタイヤメントビザの取得など、別の問題も考えなければなりませんが、かつての東日本大震災後直後には多くの日本人がバリ島へ移住してきたという歴史もあります。
昔の日本を思い起こさせるような素朴な雰囲気がまだまだ残るバリ島。息苦しく窮屈な日本の生活に見切りをつけ、この島で第二の人生を送ろうとする日本人が増えているのも事実です。