映画業界、コロナ禍で大打撃
2020年、コロナ禍の影響を受けた業界はいろいろありますが、代表的なもののひとつが映画業界です。特に感染拡大の第一波となった2〜5月は、映画館が次々と休業を余儀なくされました。当時を振り返ってみましょう。
2月26日、第14回新型コロナウイルス感染症対策本部で、当時、安倍総理が大勢が集まる全国的なスポーツ、文化イベント等の中止、延期、規模縮小などの対応を要請。それに伴い、一定期間、休館する映画館が相次ぎました。
その1ヵ月後の3月25日には、東京都から週末の外出自粛要請が発表され、東京を中心とした映画館が週末の営業を休止しました。
4月7日には東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡で緊急事態宣言が発令。4月16日には緊急事態宣言が全国に拡大し、すべての都道府県の映画館が営業休止しました。
特定警戒都道府県の対象外、34県で映画館への休業要請解除。 5月12日から順次、対象地域での映画館が営業再開。 5月14日には39県で、5月21日には大阪、京都、兵庫で、5月25日には東京、神奈川、埼玉、千葉、北海道で緊急事態宣言が解除され、6月1日には全国の映画館への休業要請が緩和。感染防止策を徹底したうえで営業を再開しました。
影響の大きさは、大手映画会社の中間決算発表で浮き彫りになります。松竹は90億円以上の赤字、東宝も前年同期比80%以上の大幅減益を発表しました。
興行収入歴代1位目前の『鬼滅の刃』など、ヒット続々
コロナ禍で洋画を中心に新作公開が次々と延期になりましたが、それでも、『今日から俺は!!劇場版』や『コンフィデンスマンJP プリンセス編』、『事故物件 恐い間取り』など、ヒット作も生まれました。特に現在大ヒット中の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』は12月17日現在、興収300億円を突破。再上映で興収8.8億円の加算となった『千と千尋の神隠し』の歴代最高興収を年内に超えることは確実視されるなど、明るい話題もでてきました。
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