本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

ワクチン実用化の見通しで大幅高

欧米勢ワクチンの有効性は高い

 

■世界の株式市場は、新型コロナウイルスのワクチンの実用化が近づきつつあることから、11月以降上昇スピードが速まりました。11月9日に、米ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンの有効性が90%超と発表されたことを皮切りに、米モデルナ、英アストラゼネカとオックスフォード大学など、立て続けに高い有効性の発表が相次ぎました。ワクチンの実用化に向けた動きが次々と発表されたことで、コロナ禍から脱却し、経済の正常化に近づくための着実な一歩として、市場のリスク許容度が一段と高まりました。

 

(注)データは2020年1月2日~2020年12月7日。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
世界株価指数のセクター動向 (注)データは2020年1月2日~2020年12月7日。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

エネルギー、金融、素材が戻す

情報技術セクターも堅調

 

■11月以降はこれまで出遅れていた「エネルギー」、「金融」、「素材」の巻き戻しが目立ちます。11月9日から12月7日までの世界株価指数の上昇率が5.3%で、これを上回ったセクターは4つあり、「エネルギー」が16.6%、「金融」が8.5%、「素材」が7.6%、「情報技術」が6.5%でした。経済の正常化を背景として上昇したセクターに加えて、「情報技術」も市場平均を上回っている点が大きな特徴と言えます。

 

(出所)各種報道等を基に三井住友DSアセットマネジメント作成
コロナワクチンの主な進捗状況 (出所)各種報道等を基に三井住友DSアセットマネジメント作成

景気拡大を支えるハイテク

■新型コロナの感染拡大によって、ハイテク分野の成長は加速し、中でも「DX」は世界的な潮流となってきました。5Gやブロックチェーンなどの普及に伴い、従来以上にビッグデータが蓄積されると、AI(人工知能)の活用により、顧客のニーズをより正確に把握し、マーケティングなどに生かせるようになると考えられます。広くワクチンが浸透し、新型コロナの感染が収束した後も、企業の「DX」の取り組みは傾向として続き、一層の広がりを持っていく可能性が高いと考えられます。景気拡大をハイテク分野の中心となる「DX」が支える展開が続くと考えられます。DX(デジタル・トランスフォーメーション)は、最新のデジタル技術を駆使した、ビジネスの変革を意味します。
 

 

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『ワクチン実用化にメドが立つ中、値を保つハイテク株』を参照)。

 

(2020年12月9日)

 

 

関連マーケットレポート

2020年12月8日 「リスクオン」は続くのか(吉川レポート)

2020年11月25日 2020年12月の注目イベント

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録