■10月の金融市場は11月に米大統領選挙を控えて神経質な動きとなりました。米国では次第に追加経済対策への期待が高まり、国債増発懸念などから国債利回りが上昇しました。一方、欧州では新型コロナの感染再拡大が深刻化し、景気見通しが悪化したことから国債利回りが低下しました。リートは利回りが上昇しましたが、社債、株式はまちまちな動きとなりました。
■11月3日に米大統領選挙が実施され、バイデン氏が勝利しました。今週に入り、世界の株式市場が大きく上昇する中、9日に米大手製薬会社のワクチンに対する期待が高まったことで、再び世界の株式市場は上昇、米国では長期金利が上昇しました。9日現在、リスクオンの流れが強まっており、社債利回りが大きく低下しているほか、リート、株式等の利回りも低下しました。
■ワクチンの有効性を見極める必要はありますが、景気の先行きに対する期待と自信が強まる流れになりそうです。長期金利には上昇圧力がかかる可能性はありますが、総じて金利水準は低く、金融環境は極めて緩和的です。今後は、相対的に利回りの高い資産へ資金が流入する傾向が強まりそうです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『相対的に利回りの高い資産へ資金が流入』を参照)。
(2020年11月11日)
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2020年10月15日 主要な資産の利回り比較(2020年9月)