7-9月期GDPは+4.9%
市場予想に対してはやや下回る
■中国国家統計局は19日、主要経済指標を発表しました。7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+4.9%と、市場予想(同+5.5%)を下回ったものの、前期の同+3.2%から伸び率が拡大しました。
■中国経済は1‐3月期にマイナス成長に陥りましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めに成功し、4‐6月期には生産主導でプラス成長に戻り、7‐9月期は成長が更に加速しました。
消費は持ち直し
生産や投資も回復続く
■9月の小売売上高は前年同月比+3.3%と、8月の同+0.5%から大きく伸びました。新型コロナの影響で飲食業などは未だマイナスですが、自動車や化粧品などの販売は堅調な動きとなりました。
■9月の鉱工業生産は前年同月比+6.9%と、8月の同+5.6%から伸び率が拡大しました。品目別の生産量をみると、産業用ロボットや自動車などが高い伸びとなりました。
■1~9月の固定資産投資は前年同期比+0.8%と、1~8月の同▲0.3%からプラス転換し、今年に入って初めて前年を上回りました。
中国経済の回復基調は続き、世界経済をけん引
■7-9月期のGDP成長率は市場予想をやや下回りましたが、1~9月でみると前年同期比+0.7%と、通年でプラスに転じました。9月の他の主要経済指標は概ね市場予想を上回り、中国経済が順調に回復していることを示しました。国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しによると、中国の経済成長率は2020年+1.9%、2021年+8.2%と予測されており、中国は当面世界経済をけん引するとみられます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『中国のGDP成長率は+4.9%、2期連続プラス』を参照)。
(2020年10月20日)
関連マーケットレポート
2020年10月16日 中国の『国慶節』消費は好調
2020年10月12日 運用者の視点:中国の『ライブコマース』