■9月の主要資産の利回りは、米国株式市場の下落をきっかけに市場にリスク回避的な動きが広がり、株式やリートが下落し、配当利回りが上昇しました。一方、安全資産とされる国債は買われ、利回りは総じて低下しました。
■主要国の国債利回りは低下しました。世界的な株価調整を背景に国債の買い圧力が高まりました。欧州での新型コロナ感染再拡大による都市封鎖再導入の動きや、豪州で追加的な金融緩和期待が急速に高まったことなども、各国債利回りの低下要因となりました。一方、社債は、株価の調整に連れ利回り格差が拡大しました。追加経済対策を巡る不透明感などから米国ハイ・イールド債は下落しました。
■主要国の株式市場やリート市場は、リスク回避的な動きが強まり軟調に推移したため、株式、リートの配当利回りは上昇しました。市場をけん引してきた米国のテクノロジー関連株が高値警戒感から下落したことに加え、米中対立の激化や、米国の追加経済対策法案の協議が難航し、成立の遅れが懸念されたことなどが背景です。
(注2)MLPは有限責任組合(Master Limited Partnership)で、米国で行われている共同投資事業形態の1つです。エネルギーや天然資源に関する事業などを行っているMLPがあります。BDCは米国の事業開発会社(Business Development Companies)です。銀行とは異なる企業形態で、中堅企業等向けに、融資や出資(株式の取得など)を行う会社です。
(出所)Bloomberg L.P.、野村證券金融工学研究センター、S&P Dow Jones Indices LLC、FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『主要な資産の利回り比較(2020年9月)』を参照)。
(2020年10月15日)
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