日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、「介護の実情」についてみていきます。

では介護者の負担とは、どれほどのものなのでしょうか。前出の厚生労働省の調査によると、同居している主な介護者が1日のうち介護に要している時間は、「必要な時に手をかす程度」が44.5%と最も多く44.5%。一方で「ほとんど終日」も22.1%と、4~5人に1人は、自分の時間を犠牲にして介護に全精力を注いでいることがわかります。

 

また介護度によって負担の度合いは異なり、要介護4では45.3%、要介護5では54.6%が「ほとんど終日介護している」と答えています。

 

さらに昨今、問題視されているのが「老老介護」。65歳以上の高齢者を同じく65歳以上の高齢者が介護するというパターンです。要介護者と同居している主な介護者の年齢をみていくと、男性70.1%、女性69.9%が60歳以上であることから、相当数が老老介護状態であることがわかります。

 

このように、男性よりも女性のほうが介護負担が大きく、また高齢者が高齢者を介護するケースも多いという実情がみえてきました。

 

介護サービスを受けることができれば、負担は減らすことができますし、老人ホームや介護施設へ入居できれば、介護問題は一気に解決へと向かいます。

 

公的施設は競争率も高いので、民間施設も視野に入れるといいですが、費用はピンキリ。介護付き有料老人ホームのなかには、入居一時金が数億円という施設もありますし、月額利用料金は民間の二倍程度が標準です。入居から最期を迎えた場合の平均的な費用は、1,000万~2,000万円程度という試算もあります。

 

相続トラブルを回避するためにも、介護費用を含めた老後資金の準備をしておきたいものです。

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