相続した非上場株式「売却に困る人」が続出する法的な背景

日本の株式会社のうち99.8%は非上場会社。非上場株式にはマーケットがなく、たとえ優良企業の株式でも、なかなか売却することができません。非上場株式には「買い手が見つからない」「見つかっても買い叩かれる」だけでなく、相続税の問題もはらんでいます。ここでは、非上場株式の問題点と、売却して換金する方法を考察していきます。※本記事は、『少数株主のための非上場株式を高価売却する方法』(幻冬舎MC)から抜粋・再編集したものです。

「上場株式」なら、売却する場所は複数あるが…

2020年7月6日掲載の記事、『売れない!相続税高すぎ!…非上場株式を相続した人の「衝撃」』では、非上場株式を相続した人が直面する、売却できない、買いたたかれる、多額の相続税が課税される…といった問題について解説しました。本記事では、非上場株式が売りにくい理由と、特に売却が困難な非上場株式の種類について見ていきましょう。

 

 

多くの人が「株式は売買できて当たり前」と考えています。実際に、日本には次のような複数の証券取引所(マーケット)があり、それぞれで上場された株式銘柄が活発に売買されています。

 

●東京証券取引所:市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQ(ジャスダック)、TOKYO PRO Market(とうきょうプロマーケット)

 

●札幌証券取引所:(本則市場、アンビシャス)

 

●名古屋証券取引所:(市場第一部、市場第二部、セントレックス)

 

●福岡証券取引所:(本則市場、Q-Board〈キューボード〉)

 

また、証券取引所の中には会社の規模などによって、次のようなマーケットの区分があります。

 

●一部:大企業が上場するマーケット

 

●二部:一部上場を目指す中堅企業が上場するマーケット

 

●マザーズ、JASDAQ、アンビシャス、セントレックス、Q-Board:ベンチャー企業が上場するマーケット、新興市場ともいう

 

●TOKYO PRO Market:東京証券取引所が開設する日本で唯一の特定取引所金融商品市場

 

上場とは各取引所において、株式の取引を開始することです。上場するには業績の推移、財務体質、将来の見通し、株主構成といった、取引所などが定める上場基準を満たし、上場審査をクリアしなければなりません。その審査基準は、マザーズよりも二部、二部よりも一部のほうが厳しくなります。

 

このように、株式を各マーケットで売買するには、まず厳しい審査をクリアして株式を上場させなければなりません。

非上場株式は、そもそも「買い手が見つからない」!?

ところが非上場株式は、読んで字のごとく上場していません。したがって、いくら株式を売りたくても買い手が見つからないため、売却するのが非常に困難なのです。

 

そもそも非上場株式とは、証券取引所に上場していない会社の株式を指します。これから上場する可能性を考慮し、未上場株式とも呼ばれます。

 

これからマーケットに上場される予定の株式が、直前に一般向けへ売り出されることがあります。そのような株式を手に入れた場合、上場と同時に急激に値上がりすることが多々あるので、非常に人気を呼びます。

 

NTT(1987年2月上場・時価総額24兆9600億円)、NTTドコモ(1998年10月上場・時価総額8兆8090億円)、ゆうちょ銀行(2015年11月上場・時価総額7兆5600億円)などが有名で、上場時の熱狂を覚えている人も少なくないはずです。

 

しかしこれは非上場株式のほんの一例に過ぎず、ほとんどの非上場株式に上場の予定はありません。繰り返しになりますが、日本の株式会社の総数は約217万社。一方で上場している会社はわずか3800社程度で、株式会社の約99.8%は非上場会社です。そのほとんどの株式は上場されることがないためマーケットで売買することができないのです。

 

ただし、価格など条件面で折り合いがつけば、当事者間での売買は可能です。とはいえマーケットがない状況で、買主を見つけるのは至難の業であるのが実状です。

株式会社喜望大地 代表取締役会長

地獄に仏と感謝され、ピンチをチャンスに変える、悩める社長の救世主。

永遠に存続発展する「富士山経営」を推進する株式会社喜望大地 代表取締役会長。ローカル小売業の三代目・年商1億から50億まで拡大、ベンチャー・キャピタル4社から出資を受けIPOを目指すも、負債30億を抱え破綻寸前の経営危機に陥る。内容証明郵便300通、特別送達100通、所有不動産の競売9物件、数え切れない差押等々、筆舌に尽くせぬ艱難辛苦を経験する。修羅場体験の中で事業継続に奔走し、組織再編とスポンサーへのM&Aにて事業再生に成功。その経験を生かして、15年間で約1,100社の事業再生・変革に成功。

「社長に笑顔と勇気を与え続ける!」をミッションに、悩める社長の救世主として、事業承継・事業再生・M&Aのコンサルを日本全国で展開する。認定事業再生士(CTP)・立命館大学経営大学院(MBA)

著者紹介

連載少数株主必見!「非上場株式」を高価売却する方法

少数株主のための非上場株式を高価売却する方法

少数株主のための非上場株式を高価売却する方法

喜多 洲山

幻冬舎メディアコンサルティング

塩漬け株に10倍の価格がつくことも!? これまで世になかった非上場株式を現金化する方法について、その仕組みとカラクリを詳しくわかりやすく解説!  非上場株式を換金できずに困っている人は多くいます。そんな小数株主…

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