1-3月期の企業業績は2桁減益
新型コロナの感染拡大の影響
■調査会社リフィニティブによると、米国のS&P500種採用企業の2020年1-3月期決算は前年同期比▲12.6%となる見通しです(5月26日集計時点)。新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)の影響で米国の主要企業の業績は2桁の落ち込みとなりました。
11業種のうち6業種が減益
「情報通信」は増益維持
■セクター別に見ると、11業種のうち6業種が減益となりました。特に、「一般消費財」が同▲51.4%、「金融」が同▲37.9%、「資本財・サービス」が同▲29.5%となるなど、感染拡大の影響を大きく受けた業種の大幅減益が目立ちました。こうしたなかでも、「情報技術」は同+6.7%と底堅さを示しました。
4-6月期が大底。増益転換は21年1-3月期の見込み
■4-6月期の米企業業績は、経済活動の停止により全セクターが減益見通しとなり、同▲42.7%と更なる落ち込みが予想されています。ただし、経済活動の再開に伴い、この4-6月期が大底となる見込みです。先行きの業績見通しをみると、増益に転じるのは2021年1-3月期と見込まれています。ウィズコロナの経済の下でも、「情報技術」は米企業業績の主力エンジンとなりそうです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米企業業績は4-6月期に大底を形成へ』を参照)。
(2020年5月28日)
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