■新型コロナ感染拡大はピークを越えたとみられる国々も多く、世界経済は再開へと動きつつあります。一方で、ワクチンは実用化前のため、経済再開に伴い感染第2波が懸念されることや、ブラジルやロシアなど足元で感染が急拡大している国もあることから、今後も感染拡大のコントロールと経済再開のむずかしい舵取りが続きそうです。各国・地域の金融政策決定会合では引き続き緩和的な金融政策が継続され、経済支援のための政策が打ち出されるとみられます。今後改善が見込まれる主要国の経済指標の改善ペースが注目されます。
■米国では主要7ヵ国首脳会議(G7サミット)が予定されています。一方、米中関係は新型コロナ感染拡大の責任を巡る対立や、中国による香港統制強化などにより冷え込んでいます。新型コロナ対策や経済政策など多国間の協調が求められる中、G7サミットが一体感を示すことができるか、その意義が問われます。
■日本では全国に出されていた緊急事態宣言が25日に全面解除されました。感染第2波に対処しながら、徐々に経済再開が進むことが期待されます。景気ウォッチャー調査などの先行指標に注目です。
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(2020年5月27日)
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