米国株式市場~成長期待への信認は回復過程へ

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

新型コロナウイルスの感染者数の増加ペースはやや落ち着く

貸出支援策発表も下支え

 

■先週の米金融市場は、新型コロナウイルスの感染者数の増加ペースがやや落ち着き始めたことや米連邦準備制度理事会(FRB)が米財務省からの信用補填を利用し、2.3兆ドルに及ぶ貸出支援策を発表したことなどから落ち着いた動きでした。

企業決算の評価は難しい

市場の受け止め方に注目

 

■今後の注目点は企業決算発表の内容です。12ヵ月先予想利益ベースでみると、業績見通しはすでに2008年のリーマン・ショック時のように悪化しています。グローバルの供給網が停滞し、米国内での生産や消費活動が著しく制約されていることから、業績の大幅悪化は回避できないと思われます。もっとも、かつて経験のない状況下であることから、今後の見通しも含め評価は難しいと考えられ、市場の受け止め方が注目されます。

 

(注)データは1991年1月2日~2020年4月13日。1株当たり予想利益は12ヵ月先予想(Bloomberg L.P.集計)。  (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
S&P500種指数と予想利益 (注)データは1991年1月2日~2020年4月13日。1株当たり予想利益は12ヵ月先予想(Bloomberg L.P.集計)。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

成長期待への信認は回復過程へ

■こうした環境の中、市場はどの程度まで成長悪化を織り込んだかを試算しました。S&P500種指数の益回り(5.51%、予想株価収益率〔18.1倍〕の逆数)、10年国債利回り(0.77%)を基に試算すると、4月13日時点で、期待成長率は0.96%でした。一時は▲1.0%まで織り込んだと推計されますので、成長期待への信認は回復過程にあると考えられます。米国株式市場は、再度大底割れとなる可能性は限定的と考えられます。

 

■米国の一連の金融・財政政策が期待成長率の悪化に歯止めをかけたと言えますが、足元の業績悪化や新型コロナウイルスの見通しの難しさを念頭に置けば、短期間でこれまでと同様の成長期待に戻るのは難しいと思われます。

 

(注1)データは2019年4月1日~2020年4月13日。  (注2)期待実質成長率は割引配当モデルに基づき、以下の想定により試算。前提とする数値により試算値も変わるため、参考値として幅をもった解釈が必要。株式リスクプレミアム:7.5%、リスクフリー金利:10年国債利回り、長期期待インフレ:1.8%。  (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
株価が織り込んでいる期待実質成長率 (注1)データは2019年4月1日~2020年4月13日。
(注2)期待実質成長率は割引配当モデルに基づき、以下の想定により試算。前提とする数値により試算値も変わるため、参考値として幅をもった解釈が必要。株式リスクプレミアム:7.5%、リスクフリー金利:10年国債利回り、長期期待インフレ:1.8%。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米国株式市場~成長期待への信認は回復過程へ』を参照)。

 

(2020年4月14日)

 

関連マーケットレポート

 2020年4月14日 世界の「投信マネー」(2020年3月)

 2020年4月13日 吉川レポート:世界経済見通しの悪化とマネーフロー

 

調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧