「壁を抜けないから広い空間を作るのは無理」?
Case:壁式構造のマンションは広い空間が作れないと言われて…
建物の構造は、大きく分けて二つあります。柱や梁からなる一般的な造りが「ラーメン構造」といわれるのに対し、壁と床・天井といった面で構成されるものが、低層階の建物に多く使われる「壁式構造」です。
確かに壁を取り壊せないというデメリットはあるので渋い顔をする業者もいるかもしれません。しかしその一方で、柱や梁がないからこそ部屋を広く見せることができるのが、壁式構造とも言えます。
I邸にも、壁式構造特有の分厚い壁がありました。私たちはそこを逆手にとり、あえて壁を〝家の顔〞にしようと考えたのです。そこで、LDKと子ども部屋の間にある厚い壁をさらに分厚くし、トンネルのような造りを考えました。さらに、そこに木枠をあしらうことで、子ども部屋から覗くとまるでLDKが写真の一部のように。壁が、ピクチャーフレームの役割を果たすのです。さらに玄関から見えるリビングやキッチンの家具にも壁と同じ材質を用いて、統一感を出すことでよりすっきりした印象に仕上げました。
このように、構造も見せ方次第で不都合をなくすことができます。
リノベーション費用詳細
解体処分工事:40万円
造作意匠工事:200万円
建具家具工事:175万円
設備刷新工事:275万円
電気防災工事:90万円
内装仕上工事:110万円
インテリア工事:80万円
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合計:970万円
※設計・諸経費は含んでいません
※参考価格であり契約金額ではありません
※税抜価格です
山本 武司
株式会社シンプルハウス 代表取締役