■1月の主要資産の利回りは、月末にかけて中国や世界各地で感染が広がった新型肺炎への警戒感が高まり、総じて低下しました。米10年国債利回りは昨年10月以来の低水準となり、米10年国債利回りが米財務省証券(TB)3ヵ月物の利回りを下回る「逆イールド」が発生しました。社債の利回りは、米国社債と米国債の利回り格差が大きく拡大したため米国ハイ・イールドが上昇しましたが、その他は低下しました。
■リートの配当利回りは、米国、日本、豪州などは長期金利の低下や、新型肺炎の影響から価格が安定的な資産を物色する動きを受けてリート価格が上昇したため利回りが低下しました。新型肺炎の感染拡大が嫌気された香港や、欧州連合(EU)離脱が確定し英国市場が軟調に推移した欧州では利回りが上昇しました。
■1月は米国株式市場で主要3指数が最高値を更新する場面もありましたが、月末の新型肺炎感染拡大に対するリスク回避の動きを受けて主な株式市場が下落したため、株式の配当利回りは概ね上昇しました。一方、豪州の配当利回りは低下しました。BDC、MLPの配当利回りはMLPが上昇し、BDCがやや低下しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『新型肺炎感染拡大リスクで国債利回りが低下(2020年1月)』を参照)。
(2020年2月14日)
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