2019年12月の水関連株式市場

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも「こんな情報が欲しかった!」と評判のピクテ投信投資顧問株式会社のマーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

12月の投資環境

12月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。世界の株式市場は月初、米ISM製造業景況指数が市場予想を下回ったことなどを受けて下落しましたが、その後は米中貿易協議の合意への期待や11月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回ったことなどを背景に反発しました。中旬以降も米中貿易協議が第1段階の合意に至ったことや英国の総選挙で与党保守党が勝利したこと、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を受けて米国の低金利政策が継続するとの見方が強まったことなどを背景に上昇基調で推移し、月間でも上昇しました。

 

業種別では、情報技術、エネルギー、公益事業、ヘルスケアなどが市場平均を上回って上昇した一方、資本財・サービス、生活必需品、金融などは市場平均よりも小幅な上昇にとどまりました。

 

こうした中、水関連企業(現地通貨ベース)の株価は市場を上回る上昇となりました。装置製造エンジニアリングセクターは、特にモニタリング関連銘柄に牽引され最も上昇しましたが、上下水道ビジネスセクターと環境マネジメントサービスは市場に比べ小幅な上昇にとどまりました。

 

上下水道ビジネスセクターでは、英国の水道銘柄のセバーン・トレント、ユナイテッド・ユーティリティーズ・グループ、ぺノン・グループが前月に続いて堅調な展開となりました。英国の総選挙で保守党が勝利し、水道事業などの再国営化のリスクが低下したことや規制当局から今後5年間の安定的な規制動向が明らかとなったことが背景でした。一方、利益確定の売りに押された米国の水道銘柄や市場全体が下落した新興国の水道銘柄などが軟調でした。

 

装置製造エンジニアリングセクターでは、キャンテル・メディカルは買収に関連したコスト増加により四半期業績が予想を下回ったことから下落しました。

 

円換算ベース、月次、期間:2009年12月末~2019年12月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2009年12月末~2019年12月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数
 水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2009年12月末~2019年12月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数  出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2009年12月末~2019年12月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

 

今後の見通し

足元では、米中貿易問題や地政学的リスクなどマクロ経済見通しを不透明にする多くの要因があり、世界の経済成長に対してプラス、マイナスの両方に作用しています。不透明な環境は、世界全体の製造業景気指数が弱気な見通しを示すなどビジネス・センチメントに影響しています。

 

 

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

 

※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2019年12月の水関連株式市場』を参照)。

 

 

(2020年1月24日)

 

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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