原油価格は緩やかに上昇…2019年11月

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

原油価格は緩やかに上昇

協調減産延長を織り込む動き

 

■北米の代表的な原油価格であるWTIは、11月は月を通じて緩やかな上昇傾向を辿っています。

 

■米中通商協議に対する不透明感から下落する場面もありましたが、12月開催予定の石油輸出国機構(OPEC)総会と非加盟産油国を含むOPECプラスにおいて、2020年半ばまで協調減産を延長する公算が高いとの報道を背景に緩やかに上昇しました。

 

(注)データは2018年1月5日~2019年11月22日。ともに週次データ。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
WTI原油価格と北米のリグ稼働基数 (注)データは2018年1月5日~2019年11月22日。ともに週次データ。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

OPEC産油量は回復

サウジアラビアの供給が回復

 

■11月14日に公表されたOPEC月報の11月号によると、10月のOPEC加盟国の原油生産量は前月から増加しました。日量で前月比+94万バレルとなる2,965万バレルとなりました。

 

■石油施設への攻撃から減産を余儀なくされていたサウジアラビアの生産が概ね回復したことが背景です。

 

■2019年の世界の原油需要は日量9,980万バレルと予想されており、需給の均衡にはOPEC加盟国で3,071万バレルの供給が必要と見られます。原油生産量が現状程度で推移すれば2019年は需要が供給をやや上回りそうです。

 

(注1)需給バランス=供給-需要。 (注2)単位は百万バレル(日量)。 (注3)2018年は実績。2019年、2020年はOPECによる予想。ただし、2019年と2020年のOPEC生産量は全体の需給  が均衡するとの仮定のもとでの弊社算出値。 (注4)四捨五入の関係で、OPEC、非OPEC供給量の合計は必ずしも全体の供給量と一致しません。 (出所)「OPEC月報」のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
世界の原油需給見通し (注1)需給バランス=供給-需要。
(注2)単位は百万バレル(日量)。
(注3)2018年は実績。2019年、2020年はOPECによる予想。ただし、2019年と2020年のOPEC生産量は全体の需給が均衡するとの仮定のもとでの弊社算出値。
(注4)四捨五入の関係で、OPEC、非OPEC供給量の合計は必ずしも全体の供給量と一致しません。
(出所)「OPEC月報」のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

来年の供給過多を見込み協調減産の延長がはかられよう

■米中通商協議は部分合意に至ったと報じられたものの、足元、先行き不透明感が残っており、世界的な景気減速懸念が需要見通しの重石となっています。原油は2020年には非加盟産油国の増産が見込まれており、12月のOPEC総会、非加盟産油国を含むOPECプラスにおいて、2020年半ばまで協調減産を延長することが決定される見通しです。

 

■当面の原油価格については、OPEC総会に向けて協調減産延長の織り込みが進むと見られます。また、需要見通しに大きく影響する米中通商協議の行方も注視する必要があります。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『原油価格は緩やかに上昇…2019年11月』を参照)。

 

(2019年11月28日)

 

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調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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