原油価格は横ばい圏で推移、景気減速と減産拡大への思惑が背景

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

原油価格は横ばい圏で推移

景気減速と減産拡大への思惑が背景

 

■北米の代表的な原油価格であるWTIは、10月は月を通じて概ね横ばい圏で推移しています。

 

■米中協議への懸念などから軟調に推移した後、月後半は、主要産油国が12月開催予定の石油輸出国機構(OPEC)総会で協調減産の拡大を検討するとの報道を背景に上昇しました。

 

(注)データは2018年1月5日~2019年10月25日。 ともに週次データ。  (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセット マネジメント作成
WTI原油価格と北米のリグ稼働基数 (注)データは2018年1月5日~2019年10月25日ともに週次データ。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

OPEC産油量は減少

需給は引き締まりを見込む

 

■10月10日に公表されたOPEC月報の10月号によると、OPEC加盟国の原油生産量は減少傾向にあります。9月の生産量は日量で前月比▲132万バレルとなる2,849万バレルでした。

 

■サウジアラビア(サウジ)の石油施設に対する攻撃の影響が出ていると見られます。ただしこの影響は一時的で、10月には供給が多少は戻ると見られます。

 

■2019年の世界の原油需要は日量9,980万バレルと予想されており、需給の均衡にはOPEC加盟国で3,073万バレルの供給が必要と見られます。サウジの生産が回復し、OPECの原油生産量が8月の2,981万バレル程度で推移するとすれば、2019年は需要が供給をやや上回りそうです。

 

(注1)需給バランス=供給-需要。  (注2)単位は百万バレル(日量)。  (注3)2018年は実績。2019年、2020年はOPECによる予想。 ただし、2019年と2020年のOPEC生産量は全体の需給 が均衡するとの仮定のもとでの弊社算出値。  (注4)四捨五入の関係で、OPEC、非OPEC供給量の合計は 必ずしも全体の供給量と一致しません。  (出所)「OPEC月報」のデータを基に三井住友DSアセット マネジメント作成
世界の原油需給見通し (注1)需給バランス=供給-需要。
(注2)単位は百万バレル(日量)。
(注3)2018年は実績。2019年、2020年はOPECによる予想。ただし、2019年と2020年のOPEC生産量は全体の需給が均衡するとの仮定のもとでの弊社算出値。
(注4)四捨五入の関係で、OPEC、非OPEC供給量の合計は必ずしも全体の供給量と一致しません。
(出所)「OPEC月報」のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

景気減速懸念と協調減産拡大に対する思惑に左右される展開か

■米中協議は部分合意に至り、先行き不透明感は残るものの一旦落ち着きを見せていますが、世界的な景気減速懸念が需要見通しの重石となっています。一方で、12月のOPEC総会では、OPECと非加盟産油国で構成するOPECプラスで協調減産の拡大が検討される見通しとなっており、原油価格を下支えしています。

 

■当面、原油価格は経済指標と協調減産拡大への思惑に左右される展開が見込まれます。加えて、イランと米国の対立など中東情勢も注視する必要があります。

 

 

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『原油価格は横ばい圏で推移、景気減速と減産拡大への思惑が背景』を参照)。

 

(2019年10月30日)

 

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調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

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連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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