グローバルな需要を取り込む「情報技術」が牽引

堅調に推移する米国株式市場/デイリーマーケットレポート

三井住友DSアセットマネジメント株式会社 調査部
グローバルな需要を取り込む「情報技術」が牽引

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

ひとまず追加利下げを織り込む

米中閣僚級協議開催期待が支え

 

■米国株式市場は、9月18日に米連邦準備制度理事会(FRB)の0.25%の追加利下げと今後の追加緩和の可能性をひとまず織り込みました。当面は、10月初旬に開催される米中閣僚級協議の内容が合意に向け一歩前進するとの期待が引き続き支えとなる見通しです。

 

(注)データは2018年1月2日~2019年9月19日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
S&P500種指数と主要セクターの株価推移 (注)データは2018年1月2日~2019年9月19日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

「情報技術」が堅調

グローバルな需要を取り込む

 

■S&P500種指数は年初来9月19日までで+19.9%の上昇です。セクター別に見ると「情報技術」が+31.1%、「不動産」が+26.6%、「コミュニケーション・サービス」が+23.5%、「一般消費財・サービス」が+22.8%と好調です。「不動産」は米中貿易摩擦の影響を受けにくく、「コミュニケーション・サービス」や「一般消費財・サービス」は好調な米国の消費によって支えられていると考えられます。米国株式市場の売上高の地域別構成比を見ると米国が62%を占めていることからも窺えます。一方、「情報技術」は、米国は44%に過ぎず、アジアが30%(中国14%)、欧州が16%を占めるなどグローバル展開が大きな特徴です。米国内の堅調な需要に加え、アジア・中国やその他グローバルな需要も取り込んでいると思われます。

 

(注)データは2013年~2021年。2019年以降はFactSet予想。 (出所)FactSetを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
「情報技術」の売上高と利益推移 (注)データは2013年~2021年。2019年以降はFactSet予想。
(出所)FactSetを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

引き続き「情報技術」が牽引役となり堅調な推移を見込む

 

■米中交渉は今後大きなヤマ場を迎えると考えられます。不透明感は依然として残りますが、金融政策に対する信認が強く、極端な下振れリスクは回避されると考えられます。

■加えて、「情報技術」が引き続きけん引役になると思われます。「情報技術」には半導体製造装置等が含まれますが、ソフトウエア・サービスのウエイトが高く、その半分以上を占めます。こうした企業はネットワーク経由のサービス(クラウドサービス)やペーパーレス化に必要なソフトウエアなどを提供しています。総じて米中摩擦の影響を受けにくく、成長が期待されています。「情報技術」の売上高及び利益の伸び率は2019年を底に2020年以降回復する見通しです。2020年は半導体サイクルの改善などハード面での回復も期待されています。米国株式市場は、引き続き米中交渉に注意を払う必要はあるものの、総じて堅調な推移が見込まれます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『グローバルな需要を取り込む「情報技術」が牽引』を参照)。

 

 

(2019年9月20日)

 

関連マーケットレポート

2019年9月19日 FRBは市場予想通り0.25%の追加利下げを実施(2019年9月)

2019年9月06日 吉川レポート(2019年9月)

 

あなたにオススメのセミナー

    【ご注意】
    ●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
    ●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
    ●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
    ●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
    ●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
    ●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
    ●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録
    会員向けセミナーの一覧
    TOPへ