デモ縮小なら、経済活動は正常化、株・リートなどは回復へ

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

香港行政長官が「逃亡犯条例」改正案の撤回を正式表明

 

■香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官(首相に相当)は、4日、中国本土への容疑者の引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」の改正案を撤回すると正式に表明しました。林鄭長官は7月に改正案は「死んだ」として、事実上の撤回を示唆していましたが、これまで正式な撤回については応じてきませんでした。

 

■改正案の立法会(議会)における審議への市民の反発が、香港で6月から続く大規模なデモ活動の発端だったことから、今回の撤回はデモ参加者の要求を受け入れたということになります。

 

 

「五大要求」のうち4つは実現しないまま

 

■もっとも、デモ参加者は、当初は改正案の完全撤回を要求していましたが、一部の勢力はその後「五大要求」として、改正案の完全撤回に加えて、警察のデモ隊に対する暴力行為を調査する独立委員会の設置、デモ参加による逮捕者の訴追の見送り、デモを暴動と認定した政府見解の取り消し、普通選挙の導入、を主張するようになりました。

 

■改正案の撤回によって、「五大要求」のうち1つは実現したということになりますが、残る4つについては実現していないという状況は変わりません。

 

 

デモが縮小すれば、経済活動は正常化、株式・リートなどは回復へ

 

■改正案の撤回という重要な要求が実現したことから、デモ活動の規模自体は今後縮小が予想されます。デモ活動が実体経済に及ぼす悪影響も、デモ活動の規模縮小によって徐々に弱まっていく見込みです。

 

■もっとも、「五大要求」のうち残る4つの実現を求める勢力は一定程度存在するとみられることから、デモ活動自体は今後も実施されると予想されます。ただし、デモ活動が散発的になれば、経済や金融市場への影響は限定的なものにとどまると考えられます。

 

■改正案の撤回が正式に表明される見通しとの報道を受けて、4日の香港ハンセン指数は3.9%、S&P香港REIT指数は5.8%と大幅に上昇しました。デモ活動の規模縮小が確認できれば、経済活動は正常化に向かうほか、株式やリートなどもデモ活動による下落分を回復する方向に動くと予想されます。

 

(注1)データは2019年1月2日~2019年9月4日。 (注2)株式は香港ハンセン指数。リートはS&P香港REIT指数(配当込み)。いずれも現地通貨ベース。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
香港の株式とリート (注1)データは2019年1月2日~2019年9月4日。
(注2)株式は香港ハンセン指数。リートはS&P香港REIT指数(配当込み)。いずれも現地通貨ベース。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『デモ縮小なら、経済活動は正常化、株・リートなどは回復へ』を参照)。

 

(2019年9月5日)

 

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連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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