RBAは政策金利を据え置き
追加利下げには引き続き含み
■豪州準備銀行(RBA)は、9月3日に開催した金融政策決定会合で、市場予想どおり、政策金利を1.00%で据え置きました。
■声明文によれば、金融政策の先行きについては、必要であれば追加緩和を検討するとしており、ハト派的な姿勢が引き続き示されました。
実質GDP成長率は低迷
民間消費や住宅投資が弱い
■4-6月期の実質GDP成長率は前期比+0.5%と前期と同じ伸びとなりました。外需や政府消費は好調だった一方、民間消費のプラス寄与は小さく、住宅投資(固定資本形成の一部)は減少が継続しました。
■足元の実質GDP成長率は18年初めの同+1%程度の伸びと比べると低迷した状態が続いています。
RBAは11月に追加利下げへ、経済成長率は持ち直しへ
■金融政策については、先行きが不透明な米中貿易摩擦に加え、下がらない失業率や伸びが鈍い賃金・物価などに足元で大きな変化がみられないことから、RBAは11月に追加利下げに踏み切ると予想されます。
■豪州経済については、米中貿易摩擦の影響には警戒を要するものの、利下げや所得税減税による景気刺激効果が徐々に発現すると期待されることから、経済成長率は持ち直しが予想されます。
■豪ドルについては、米中貿易摩擦やRBAの追加利下げが重しになると思われます。一方、経済成長率の持ち直しが予想されることや、貿易黒字が過去最高となっていることなどは豪ドルを下支えすると考えられます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『RBAは政策金利を据え置き、実質GDP成長率は低迷感』を参照)。
(2019年9月4日)
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