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0.25%の利下げを実施
BS縮小停止を8月に前倒し
■米連邦準備制度理事会(FRB)は、7月30日、31日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想どおり、政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標レンジを2.25%~2.50%から2.00%~2.25%へ引き下げました。2008年12月以来の利下げとなります。
■また、バランスシート(BS)の縮小を従来の予定から前倒しして8月に停止することも決定しました。
![[図表1]政策金利と物価上昇率の推移 (注1)FFレート、10年国債利回りは2007年1月5日~2019年7月31日。 2008年12月以降のFFレートは誘導レンジの上限を表示。 (注2)物価上昇率は個人消費支出(PCE)コア物価指数の前年同月比 で、2007年1月~2019年6月。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/5/3/500/img_53a00fd1e1ee07c7e320e3936d01d4e969965.jpg)
(注1)FFレート、10年国債利回りは2007年1月5日~2019年7月31日。 2008年12月以降のFFレートは誘導レンジの上限を表示。
(注2)物価上昇率は個人消費支出(PCE)コア物価指数の前年同月比 で、2007年1月~2019年6月。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
下振れリスクに備える予防的な利下げ
FRB議長は追加利下げ否定せず
■声明文では、米国経済は緩やかに拡大してきたと指摘しつつも、海外経済の動向やインフレ圧力の落ちつきを考慮して利下げを決定したとしました。
■FRBのパウエル議長はFOMC後の記者会見で、今回の利下げは景気循環の途中の調整であり、世界景気の減速や通商政策の不透明感に起因する下振れリスクに備える予防的なものであると述べました。今後については、今回が長い利下げサイクルの始まりではないとしつつも、利下げが1回のみとは言っていないと述べ、状況次第で追加利下げに踏み切る可能性を否定しませんでした。
![[図表2]FOMC参加者の経済見通し (注1)開催月は、FOMCで経済見通しを公表した月。 (注2)FOMC参加者による予測の中央値。実質GDP成長率とコア物価上昇 率は10-12月期の前年同期比。コア物価上昇率は個人消費支出 (PCE)コア物価指数。失業率は各年10-12月期の平均値。 FFレートは各年末時点における誘導レンジの中央値。 (出所)FRBの資料を基に三井住友DSアセットマネジメント作成](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/7/3/500/img_7396478e5020bd2615827e0399ed99ae84298.jpg)
(注1)開催月は、FOMCで経済見通しを公表した月。
(注2)FOMC参加者による予測の中央値。実質GDP成長率とコア物価上昇 率は10-12月期の前年同期比。コア物価上昇率は個人消費支出 (PCE)コア物価指数。失業率は各年10-12月期の平均値。 FFレートは各年末時点における誘導レンジの中央値。
(出所)FRBの資料を基に三井住友DSアセットマネジメント作成
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9月に追加利下げへ
■足元では米中貿易協議の再開など下振れリスクの低減につながり得る出来事も起きていますが、FRBは警戒を緩めていないようです。弊社は、9月のFOMCにおいて0.25%の追加利下げの実施を予想しています。
■市場が利下げの継続を見込んでいた一方でパウエル議長が会見で追加利下げを示唆する強いメッセージを発しなかったことなどから、今回のFOMCは市場予想より総じてややタカ派的と受け止められました。31日の市場では米長期金利が低下した一方、米ドルが上昇し、米国株式は下落しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『FRBは下振れリスクを重視、追加利下げを否定せず』を参照)。
(2019年8月1日)
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