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前月からの反動増
雇用情勢は緩やかに鈍化
■2019年6月の米雇用統計の非農業部門雇用者数は前月比22.4万人増となり、ブルームバーグ集計による市場予想(16.0万人増)を大きく上回りました。
■前月に大きく下振れていた反動が出たとみられ、政府部門、民間部門とも良好な伸びとなりました。一方、製造業の軟調さの内需への波及が緩やかに進行していると見られることから、雇用情勢は急激に悪化はしないものの、緩やかに鈍化すると見られます。
非農業部門雇用者数の推移(前月比増減)
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失業率は小幅に悪化
賃金の伸びは鈍化方向へ
■6月の失業率は3.7%と、前月の3.6%からやや悪化しました。
■一方、賃金は前年同月比3.1%増と、前月と同じ伸びとなりました。前月比は0.2%増と、前月から伸びが鈍化しました。
■米国の企業業績の伸びが鈍化すると予想される中、19年の賃金上昇ペースも緩やかに鈍化すると見られます。
賃金上昇率と失業率
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FRBは7月に利下げ実施見込み、長期金利は低位で推移
■5日の米国市場では、予想より強い雇用統計を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利下げを実施するとの期待が後退し、長期金利が上昇、為替は円安・ドル高が進みました。一方、FRBのパウエル議長が、単月のブレではなく基調を確認すると発言していることや、賃金の伸びが緩やかに鈍化していく状況にあること等を踏まえると、7月のFOMCでは予想通り利下げが実施されると見られます。
■7月のFOMCでの大幅な利下げ期待は後退したものの、世界の主要中銀が金融緩和方向へ転換していることから当面、低金利環境が続くと予想されます。そのため、長期金利は低水準で推移すると見られ、不動産やリート市場への追い風は続くと期待されます。
(2019年7月8日)
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