「小額」「投資期間が短い」「価格の安定」がメリット
前回は、小型航空機の具体的な種類を説明しました。今回は、なぜ小型航空機の投資に魅力があるのかについて、解説していきたいと思います。
小型航空機に投資するメリットとして、以下のものがあげられます。
1.小額で投資ができる
大型ジェット機の新機価格は200~500億、中古機価格でも50~100億と非常に高額なため、一機に個人単独で投資することはまずありえません。
一方、小型航空機は新規価格で4~10億程度と大型ジェット機に比べ低価であり、不動産とほぼ同等の価格で投資が出来ます。また、金融機関から借入を行えば、投資に必要な自己資金はさらに少なくすみます。
2.投資期間が短い
大型ジェット機の償却年数が8~10年に対し、小型航空機の償却年数は5年と短く、オペレーティングリースの期間も短く設定することができます。航空機市場のニーズがめまぐるしく変わる中、短期間での投資は回収可能性、投資効率の観点からも優れた金融商品といえます。
3.価格が安定している
動産である航空機は、飛行の安全を確保するため、定期的に厳しい保守点検作業が要求され、常に新品同様の機能が確保されています。結果として、投資対象のひとつである不動産と比較して新品・中古ともに価格が比較的安定しています。
技術革新も少なく、長期使用されるケースが多い
大型ジェット機の経済耐用年数は20~30年と言われており、利用する航空会社も多いことから、中古市場の流通量も安定していますが、その一方で、技術革新や航空規制の変化により経済性・利便性が悪くなるリスクもあり、そのような航空機は中古市場での価格も大きく下落することがあります。
しかし、小型航空機は、大型ジェット機に比べ流通量は少なく、使用する航空会社も多くはないものの、大型ジェット機ほどの技術革新もなく、観光・近距離移動・人道支援など利用目的が限定されていることから、使い始めると長期にわたって利用される傾向があります。
以上、小型航空機の投資メリットについてお話しました。次回は、航空機を使った具体的な財務戦略について説明します。