米有力誌が「最も投資に適した国」と評価したことで、世界の投資家から注目が集まっているフィリピン株式市場。本連載は、「フィリピン株.com」が提供するウィークリーレポートから一部転載し、フィリピン株式市場の最新情報を紹介する。

今週の見通し…日柄調整続きで市場心理の回復見えず

[図表1]PSEi(フィリピン総合指数)の一目均衡表の分析
[図表1]PSEi(フィリピン総合指数)の一目均衡表の分析

 

[図表2]逆ウオッチ曲線
[図表2]逆ウオッチ曲線

 

フィリピンは4連休明けもセンチメント低下できっかけ待ち

今週から、新たに「逆ウオッチ曲線(図表2)を表示した。これで早速気がかりな点がある。位置は問題ないものの先端(赤い矢印で直近)が右に移動しつつやや下向きとなっている。出来高が増えて株価が下がっている。次に株価が下がり、出来高も減少すれば相場が天井を付けるパターンとなる。ICHIMOKUを見てもレンジ相場の下値模索の動きとなっており、今週は弱含んだ展開になるかもしれない。


中期での上昇トレンドは維持するのは間違いないが、下げ幅の三分の二戻し抜けを前に日柄調整が続きそうだ。この局面を抜けるのは市場のセンチメント回復で、そのためにインパクトのある支援材料が欲しいところだ。

 

※逆ウオッチ曲線:出来高を横軸、株価を縦軸に取った非時系列チャート。反時計回りの軌跡を描くことから命名された。出来高が株価に先行することから天底での相場の転機を把握するのに優れているといわれる。

 

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今週の注目銘柄/PCOR…財務大幅改善で格付け三ツ星

Petron Corporation(PCOR

 

【投資力データ】

 

Petron Corporation(PCOR)の投資力データ
Petron Corporation(PCOR)の投資力データ
 

【銘柄概要】

原油の輸入から最終製品の販売まで一貫して行う、国内屈指の石油会社。コンビニなども展開。

 

【注目材料】

総合指数採用銘柄から外れたほか、原油価格上昇に伴う業績低下、含み損の発生などで下落相場を余儀なくされてきたが、200億ペソ規模の優先株式を発行することを発表。財務体質の大幅な改善が期待される。

 

【投資戦略】

Strong(強い買い)と評価したい。投資力はPSEi平均をわずかに上回るほか、妥当株価倍率(PVR)が0.5倍以下でバリュー感が強い。VPS変化率が2ケタ減となっているが、今期は大幅な改善見通しで、さらに割安感が強まる見込みだ。株価格付けも☆☆で上位を維持。相場が底打ち、反転に入り、中期では8ペソ前後までの上昇を期待したい。

 

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