今週の見通し…月内8200ペソ越えを目指し上昇機運
■第2四半期の純益は9.7%成長の見通し。好業績背景に月内のフシ目突破目指す
アセアン主要国の代表的なINDEXを見ると、フィリピン、タイが高値圏、マレーシア、インドネシアが高値圏で反落の兆し、シンガポールが反騰相場、そしてベトナムが底値圏離脱の動きに分類できる。中国経済の影響を受けやすいか否かによって相場の強さがわかれている結果となっている。フィリピンは親中国政策をとっているとはいえ、ほかのアセアン諸国に比べ米中貿易戦争の影響は受けにくい市場といえそうだ。そうなると国内要因が第一に相場を動かす市場といえる。
チャート的には黄金分割比での第2ゲートとなる8200ペソの壁が大きく立ちはだかっているものの、これは好調な企業業績が突き抜ける確率が高い。公共投資の遅れから増益率が1ケタ台に低下した第1Qに対し、第2Qの純益は2ケタ成長に復活する。これはアセアン諸国のなかでもトップクラスの好業績。これを見て外人買いがフィリピン株買いに走るのは時間の問題だろう。新たな国際的な悪材料が出てこなければ、月内には8200ラインを突破する確率は高い。
企業ニュース/TEL…再開発で日本企業とも協議
6月11日 Cebu Landmasters, Inc.(CLI)
フィリピン国立歴史委員会(NHCP)が、Patria de Cebuプロジェクトを進めるためにCebuおよびCebu Landmasters、Inc.(CLI)のArchdioceseにゴーサインを出した。これによりPatria de Cebuの歴史的建造物を保存しながら6,670平方メートルの再開発を行うことになる。10月に着工、2022年7月までに完成の予定。
6月13日 PLDT Inc.(TEL)
マカティ市にあるRamon Cojuangcoビル、MGOビルを再開発しSmart Towerを売却する計画を明かした。これには大株主の関連会社であるNTTリアルティグループとも協議しているとした。
6月13日 Empire East Land Holdings, Inc.(ELI)
親会社のMegaworld Corp.と共同開発している24ヘクタールに及ぶPasig-Cainta地区のタウンシップのなかで、3,000戸を超える38棟の住宅用マンション建設を発表。当開発には10年間で200億ペソが投入される。
6月14日 Alsons Consolidated Resources, Inc.(ACR)
国内2ヵ所で進める発電事業に向こう3年間で210億ペソを投じる。新たに12万キロワット(kW)を発電できる体制を整える計画。
6月14日 Transpacific Broadband Group Int`l. Inc.(TBGI)
中国のZPI-SOEとの間でブロードバンドサービスのための共有タワー建設に取り組むことを合意。当初はTBGIの顧客向けにタワーを建設する。