各通貨の検索ボリュームを「Google Trends」で確認
BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。
第41回以降は、「仮想通貨投資に必要なファンダメンタルの調べ方」をテーマに、実際に投資する銘柄を決める上で必要な知識を解説します。第3回は「検索ボリュームから注目度を測る」です。
本ページを含め、ウェブサイトを閲覧する場合、そのページに到達するまでに80%以上の確率で、検索エンジンを通過しているといわれています。これだけ多くの利用シェアを誇る、検索エンジンの検索動向を調べれば、世の中の興味の流れをつかむことができます。本記事では、仮想通貨投資に「検索ボリューム」というデータを活用する方法について考えましょう。
◆検索ボリュームの調べ方
検索ボリュームを調べるには、Googleが提供している「Google Trends」を利用します。Google Trendsでは、検索したいキーワードを入力することで、そのキーワードの検索数の推移を確認したり、いくつかのキーワードと比較したりすることができます。
下記図表1は、2017年2月以降における、主要な仮想通貨であるリップル、ビットコイン、イーサリアムに関する検索ボリュームの推移を表したものです。
下記図表2は、各通貨の価格推移を表したものです。それぞれのチャートがシンクロするように、リップルがブルー、ビットコインがオレンジ、イーサリアムがイエローという色分けになっています。
すべての銘柄が値動きとおおむね順相関していることがわかります。このグラフから読み取れる情報とは何でしょうか。
「検索ボリューム」と「価格推移」を比較して検討
◆実際の売買への活かし方
ウェブサイト上で検索する場面を思い浮かべてみると、基本的には「まだ知らないことを知りたいとき」に検索エンジンを利用していないでしょうか。すなわち、検索エンジンの検索動向数は「ビギナーの興味量」を知ることができると考えられます。
この特性から、
●最初に検索数が増えるタイミング=新規興味者が増えるトレンドの入り口
●検索ボリュームがピークを迎える加熱期=トレンドの出口
以上のことが把握できるはずです。これを踏まえて、先ほどのグラフをもう一度確認しましょう。
赤丸の4月時点で、検索ボリュームが1つの山を迎えています。ここで検索ボリュームが増えたことで、新たにリップルやビットコインについて検索したビギナーが大量に増えたことがわかります。
この時点では価格への反映がそこまでされていないにも関わらず、検索ボリュームが増えていることから、トレンドの入り口、先行指標として活用することができます。
このことから、長らく上がっていない銘柄の検索ボリュームが増え、かつ価格に反映されていないときは、将来的にビギナーの流入があり、価格に反映される可能性があると読み解くことができます。
次に出口としての活かし方ですが、上昇トレンドを作るには、基本的に「将来的に購入者が増える」という前提がないといけません。そのため、価格が上がっているにも関わらず、検索が減っている段階は、トレンドの出口にさしかかっている可能性があり注意が必要です。
検索ボリュームについては、国別フィルターや追加分析など、Googleが提供している機能を無料で使えるので、次回はその点について詳しく解説します。