相対的に強さが目立った日本円

本連載は、三井住友アセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

対米ドルでは小幅な円高

他の先進国では円高傾向

 

■米ドルの対円相場は、年初の112円台から3月下旬の104円台までの下落を経て上昇に転じ、10月上旬には114円台をつけました。その後も概ね110円台前半での推移となっています。

 

■春先までは、米中貿易摩擦の激化、北朝鮮および中東情勢の緊迫化等を受け、安全資産である円に資金が集まりましたが、以降は政策金利の引き上げを着実に進めた米国のドルが上昇に転じる一方、ユーロと豪ドル、欧州連合(EU)離脱問題に揺れた英国のポンドは下落傾向を辿りました。年末にかけては貿易摩擦の再燃と、それが世界経済に及ぼす負の影響が懸念され、円に対する選好が強まりました。

 

主な先進国・地域通貨の対円レート

(注)データは2018年1月2日~2018年12月26日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2018年1月2日~2018年12月26日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

対新興国でも円高が進行

一部の通貨は大幅下落

 

■米利上げに伴う米ドル高から、対新興国通貨で円高が進みました。8月に米国から経済制裁措置を発動されたトルコのリラが急落した「トルコショック」を受け、新興国通貨は大幅に下落しました。一方、比較的経済の良いアセアン諸国の通貨の対円相場は年初の水準を100とした指数で、概ね90~100の範囲で堅調に推移しました。

 

主な新興国通貨の対円レート

(注)データは2018年1月2日~2018年12月26日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2018年1月2日~2018年12月26日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

対米ドルの変動は小幅に

 

■日米の実質金利差は円安ドル高要因である一方、日本の経常黒字や米国の保護主義は円高ドル安要因となります。上下にファンダメンタルズの壁があるうえ、日米当局とも大幅な変動は望んでいないと見られるため、米ドルの対円相場は今後110円を中心とした一定の範囲内での動きとなりそうです。EUは年内に量的緩和終了の見込みであり、これがユーロの支援材料になると考えられます。ただし、欧州の政治動向には要警戒です。

 

主なアセアン各国通貨の対円レート

(注)データは2018年1月2日~2018年12月26日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2018年1月2日~2018年12月26日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

(2018年12月27日)

 

関連マーケットレポート

2018年12月26日 今年を振り返るキーワード5『欧州の政治不安』
2018年12月19日 今年を振り返るキーワード1『米国一強』と世界経済

 


調査部は、総勢20名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友アセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約900本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2016年度実績)。

※三井住友アセットマネジメントと大和住銀投信投資顧問は4月1日に合併し、三井住友DSアセットマネジメントになりました。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

●当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友アセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友アセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧