今回は、ビットコイン以外の仮想通貨である「アルトコイン」の価格変動要因について見ていきます。※本連載では、仮想通貨FXトレーダー向けサイト「3分で分かる仮想通貨」を運営するBULLヒロ氏に「仮想通貨投資」の基礎知識について解説していただく。

ビットコイン価格に大きく左右される仮想通貨市場

BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。

 

今回からは、仮想通貨トレードの知識を紹介していきます。実際に仮想通貨を売り買いする上で必要な知識を解説していきますが、まずは「主軸通貨ビットコインとアルトコインの相関性」についてです。

 

今回から10回程度は、仮想通貨トレードをすでに行っている方であれば誰でも知っている知識を紹介します。基礎中の基礎情報ですので、もし読んでいて知らなかったことがあれば、誤った判断基準で銘柄を売り買いしてしまう可能性があるので、これから仮想通貨を始める方や、始めたばかりの方はしっかり確認してください。

 

◆仮想通貨の相場はビットコイン価格が主要指標となる

 

仮想通貨投資で最初に検討すべきものはビットコインです。そのほかの仮想通貨、たとえばリップルやイーサリアムのようなアルトコインに投資する上でも、ビットコイン価格の監視は欠かせません。

 

というのも、3000種類を超えるアルトコインすべての銘柄が、ビットコイン価格との相関関係にあるからです。これは株でいうところの日経平均と個別銘柄の関係に近いですが、仮想通貨市場は、株式市場以上に主軸通貨であるビットコイン価格の影響を受けます

法定通貨で購入できるアルトコインはわずか1割!?

なぜ、アルトコインは総じてビットコイン価格の影響を強く受けてしまうのでしょうか。その要因は仮想通貨市場の独特な環境にあるようです。

 

◆ビットコイン建てでしか購入できないアルトコインが多い

 

世に出回っているアルトコインの9割は、日本円や米ドルなどの法定通貨で直接売り買いすることができません。まず、法定通貨で購入できるビットコインなどを購入してから、アルトコインを購入するという2重の交換が必要です。そのため、ビットコインの価格が下がると、アルトコインの価格も同じ割合で下がる構造になっています。

 

◆アルトコインはビットコインを発端としたパニック売りが発生しやすい

 

しかし実際のところ、アルトコインはビットコイン価格以上に値下がりするのが常です。 利益を確定したいと考えている人が、ビットコインの下落を見て売却し、そのアルトコインの下落を見て、ほかのホルダーの売却も続いてしまうからです。変動幅の大きいビットコインが主軸通貨になっていることで、ほかの市場よりもパニック売りが発生しやすい構造であり、そのぶん必要以上の安値で流通することも多いといえます。

 

◆価格の形成根拠に乏しい

 

仮想通貨の価格形成根拠は各通貨により異なりますが、概ねマイニング(採掘)にかかる経費以上の価値はあるという主張が一般的です。株のように、ROIをはじめとした価格形成の根拠となる基準がないため、投資家は保持することが難しいのです。そのため、常にほかの通貨の価格動向に注目し、相対的な基準でしか投資判断ができないことがほとんどです。

 

◆ビットコイン価格は取引所ごとで異なる

 

アルトコインに投資をするにあたって、最適なタイミングをはかるためには、ビットコイン価格への注目が欠かせません。しかしながら、ビットコインの価格は世界中の取引所ごとに異なります。よって、1つの取引所のみで大きな注文が入り、価格が動いてしまっていることがまれにあります。

 

急騰した時には、世界中で急騰しているのか、その取引所だけなのか、2箇所以上チェックをして、誤った判断をしないように注意しましょう。

本メディア並びに本メディアの記事は、投資を促したり、特定のサービスへの勧誘を目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、合同会社幻冬舎ゴールドオンライン、幻冬舎グループは、本メディアの情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

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