2018年6月、改正医療法の施行によって、医療機関のWebサイトの掲載内容を含む「医療広告」に規制が入ることになりました。虚偽及び誇大広告によるトラブルが後を絶たなかったためです。本連載では、着実な集患を実現する「適切な医療広告」の作成術・発信術を探ります。今回は、外部の情報サイトを活用することでクリニックの集患を狙う方法を見ていきます。

外部の情報サイトに登録し、より多くの患者流入を期待

患者が自ら情報収集を行い、その情報を元に病院を選ぶことが当たり前のこととなりつつあります。今後、病院が集患を進めるには、Webサイトの活用が必要不可欠なものとなっています。今回は、病院・クリニックのWebサイトに患者を集めるために外部の情報サイトを使った方法について解説します。

 

病院が運営するWebサイトは、これまで発信したコンテンツが資産と残るため、情報を求める患者にとってとても大切な情報源の一つとなります。しかし、患者の中で有意義なWebサイトだと認知されるには、それなりに時間がかかります。また、例えどんなに良質なコンテンツを揃えたとしても、患者にサイトを見つけてもらえなければ、意味がありません。そんな時には、外部の情報サイトを活用するのが一つの手です。

 

情報サイトに登録することで、病院のWebサイトだけでなく、その情報サイトからも病院名を検索されるため、より多くの患者の流入を期待することができます。詳しくは述べませんが、いわゆるSEO対策にもつながるので、これを活用しない手はないでしょう。
情報サイトと病院のWebサイトをリンクさせておけば、より効率よく患者の流入を狙うことができます。基本「無料」です。では、ここで代表的な病院の情報サイトを紹介していきましょう。

 

病院なび

 

 

病院検索の情報サイトで最大手の一つで、曜日や時間の指定、ネット予約や電話予約など、細かな項目で病院の検索をかけられます。中でも、「こだわり検索条件」がこのサイトの特徴です。症状や専門的な治療・特色、治療/対応が可能な疾患など、患者が自身のニーズに合わせて病院を検索することができるので、それぞれの病院の特徴や強みが活かされやすい情報サイトだと言えるでしょう。

 

 

病院検索【ホスピタ】

 

 

カラフルなアイコンをうまく活用しているため、直感的にもわかりやすい情報サイトです。本日診療や休日診療対応、救急医療機関に初診予約など、患者の目的ごとにアイコンが分かれているので、それに合わせて病院を検索することができます。追加条件で段階的に病院を絞り込む作りとなっているので、患者が自分の求める病院を探しやすいサイトです。

 

マイクリニック

 

 

エリアや最寄の駅から病院を検索することができます。検索した病院にはチェックを入れることができ、自分だけの病院リストを作ることができるのがこのサイトの特徴となっています。「教えてドクター」という病気の悩みや疑問に答えるコンテンツもあるので、そこからの患者の流入も期待できます。

 

お医者さん.jp

 

 

検索方法はこれまでの情報サイトと基本的に同じなのですが、郵便番号からも病院検索をすることができます。患者の口コミを前面に出した作りのサイトで、口コミランキングやおすすめの病院口コミなどが特徴です。人が人を呼ぶシステムのサイトとなっているので、これまでのサイトとは少し違った患者の流入が期待できます。

 

QLife

 

 

病院検索のコンテンツも揃える医療総合サイトです。医療に関する特集やニュースを目的に訪れたユーザーを集患できる見込みのあるサイトです。患者や医療関係者の口コミや、受診予約や病院の写真掲載があるかどうかで、病院を絞り込むことができます。

 

これらの情報サイトは患者目線で作られているので、登録する際には情報の取捨選別が重要となります。病院の強みをしっかりと分析し、自分たちのWebサイトとどのような相乗効果を生むことができるのか見極める必要があります。病院の特徴や強みをしっかり分析した上で、これらの情報サイトを活用すれば、集患効果をさらに高めることができます。

プレスリリースの活用で、サイトの認知と信頼を獲得

病院のWebサイトをアピールする方法は、情報サイトの活用だけではありません。プレスリリースを使って、病院やWebサイトに注目を集める方法もあります。

 

プレスリリース配信により、新聞や雑誌、ニュースサイトなどのメディアに向けて、情報を発信することで、より多くの人に病院のWebサイトを認知させる機会を得ることができます。プレスリリースは広告ではないので、うまく活用すれば、広告にかかるコストを抑えることができます。

 

 

加えて、第三者が発信する情報のため、客観性が高く、その情報を見た患者の信頼につながりやすいというメリットがあります。また、プレスリリースの内容によっては、名のあるメディアに取り上げられたり、多くのメディアに取り上げられたりする可能性もあり、それにより病院への問い合わせを増やすこともできます。

 

ただし、配信するプレスリリースを掲載するかどうかはメディアの判断によるところが大きいため、プレスリリースを出したものの、掲載されないという可能性もあります。時には、メディアへの掲載内容を病院がコントロールできずに、十分な効果が得られなかったというケースもあるので、十分な注意が必要となります。

 

中でも、特におすすめなのが、プレスリリース配信代行サービスを行っているサイトです。確実に病院のプレスリリースを掲載できるので、正確な情報を伝えることができます、また、同時に一括配信サービスを提供するサイトも多く、より多くのメディアにプレスリリースを掲載することができます。費用は「有償」のケースもあります。

 

プレスリリース配信サイトで有名なものは、

 

PR TIMES(https://prtimes.jp/)

ValuePress!(https://www.value-press.com/)

医療専門になると、medi-media(http://www.medi-media.jp/)

 

などがあります。

 

これらのサイトをうまく活用しながら、病院やWebサイトに注目を集めさせ、効率良く集患していくことが望ましいでしょう。

認知に時間がかかるからこそ、その間の取り組みが重要

他にもWebサイトの集患効果を高めるためにできることは色々あります。良質なコンテンツを揃えることも非常に重要ですが、そのコンテンツをどのように患者に届けるのかを考える必要があります。患者に認知されるまでに時間がかかるからこそ、その間にどれだけ効率的にWebサイトをアピールできるかが、今後の集患の成否を分けるポイントになります。

 

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