人民元は下落に歯止め、ルピーやルピアは下落続く

本連載は、三井住友アセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

人民元は下落に歯止め

中国当局が元安抑止策

 

■人民元は米中貿易摩擦の激化により4月以降対米ドルで下落基調が続いてきましたが、1米ドル=7.0元に近づいてきた局面で、中国当局から元安抑止策が打ち出され、持ち直しました。8月半ばに一時6.9元台まで売られた人民元は、足元では6.8元台で推移しています。また、中国の李克強首相は9月19日の講演で、人民元の一段安を望まない考えを示しました。中国政府は、更なる元安を望まない水準として7.0元を意識していると考えられます。中国当局のコントロールにより、人民元はレンジ内で推移するとみられます。

 

人民元

(注)データは2017年9月26日~2018年9月26日。対米ドル(右軸)は逆目盛。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2017年9月26日~2018年9月26日。
   対米ドル(右軸)は逆目盛。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

インドルピーは最安値圏

インドネシアルピアも98年以来安値

 

■アジアの新興国通貨は総じて軟調に推移しています。米利上げが継続するなか、8月に起きたトルコショックにより、新興国通貨全般に下落圧力が強まったことが背景です。9月半ばのトルコの大幅利上げを契機に多くの新興国通貨は反発しましたが、インドやインドネシアなど経常赤字国のアジア通貨は目立った買い戻しがみられず、対米ドルでインドルピーは最安値圏、インドネシアルピアも98年につけたアジア通貨危機以来の水準で推移しています。

 

インドルピー

(注)データは2017年9月26日~2018年9月26日。対米ドル(右軸)は逆目盛。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2017年9月26日~2018年9月26日。
   対米ドル(右軸)は逆目盛。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

■インドルピーとインドネシアルピアは、政治要因等も嫌気されています。インドやインドネシアは来春に総選挙や大統領選挙を控えており、政治の不透明感や、選挙目的の財政支出拡大が懸念されています。更に、インドでは一部金融機関の資金調達難に対する懸念も通貨安の材料となった模様です。このため両国の通貨は当面上値が重そうです。

 

インドネシアルピア

(注)データは2017年9月26日~2018年9月26日。対米ドル(右軸)は逆目盛。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2017年9月26日~2018年9月26日。
   対米ドル(右軸)は逆目盛。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

(2018年09月28日)

 

関連マーケットレポート

2018年9月27日 人民元の対米ドルレート『7.0』元の壁
2018年9月14日 トルコの金融政策(2018年9月)

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調査部は、総勢20名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友アセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約900本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2016年度実績)。

※三井住友アセットマネジメントと大和住銀投信投資顧問は4月1日に合併し、三井住友DSアセットマネジメントになりました。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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