政策金利を0.25%引き上げ
全会一致の決定
■米国の連邦準備制度理事会(FRB)は、9月25日~26日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導レンジを0.25%引き上げ、2.00%~2.25%とすることを決定しました。
政策金利と物価上昇率の推移
声明文は前回とほぼ同じ内容
「依然として緩和的」との文言は削除
■FOMC声明文は、前回とほぼ同じ内容でした。経済については、「力強い速度で成長」、物価については、上昇率が「+2%近くにとどまった」との評価を据え置いています。
■唯一の変更点は、「金融政策の姿勢は引き続き緩和的」との文言が削除されたことです。この点について、パウエルFRB議長は、FOMC後の記者会見で、「今後の金融政策の経路に関して、何らシグナルを示すものではない」と述べました。
■参加者による経済見通しは、18年と19年のGDP成長率が上方修正されました。18年の失業率は上方修正されましたが、小幅な修正にとどまっています。
FOMC参加者の経済見通し
緩やかな利上げが継続される見通し
■今後の金融政策の方向性については、従来通り「経済及び労働市場の情勢は、さらなる漸進的な利上げを正当化する」と述べました。FOMC参加者の経済見通しから推測される中立金利が3%前後であることと合わせて考えると、FRBは3%を目処に緩やかな利上げを継続すると考えられます。
■26日の米国市場では、債券利回りが低下しました。FOMCでは利上げが決定されたものの、市場では既に織り込み済みだったこと、利上げの速度が今後、加速するといった内容は含まれていなかったこと等によるものです。株価も一時は上昇しましたが、長続きせずFOMC後は下落に転じました。
(2018年09月27日)
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