見つけた問題点は契約条項に織り込んでいく
1.不動産物件の購入と売却
ロシアで不動産を購入・売却(所有権移転)する場合、約1ヶ月間の契約期間を有します。また、日本では考えられないようなトラブルを防止する為に、不動産業者を通して様々な角度から問題点を見つけ、契約条項に織り込み取引をするのが一般的です。先月、東京の不動産会社社長が2つの物件を購入した際、その契約書の内容が日本のものよりもずっと配慮されていることに驚いていました。
不動産手数料は、購入・売却共に契約金額の3~5%を支払う形で、確実かつ問題なく契約を締結することができます。
2.不動産物件の購入と売却に伴う、訪露の必要回数
忙しくて何度もロシアに行くことが難しい場合でも、委任状を作成することにより、最低1回の訪露で契約を締結することができます。委任状を作成しない場合でも、3回の訪露で手続きが完了できます。
人気物件は市内中心部、駐車場やスポーツジムも完備
3.ウラジオストクで人気がある物件の価格
物件購入時の注意点として、最終目的である売却がスムーズに行えるどうかがあげられるでしょう。そのためには、将来人気が出そうなエリアを選択すること、そして、近代的な内装工事により付加価値を付ける必要があります。
これらを考慮すると、1物件の初期投資額が3500万円くらいのものであれば、家賃収入を得ながら、売却したくなったときも、早めに購入希望者が見つかる物件であると言えます。もちろん、2000万円ぐらいの物件もありますが、家賃収入や売却時期の面で、問題が出てくる可能性も考えられます。
●1㍔=1.8円、5年後に3.0円で売却した場合の投資シュミレーション
人気のある物件は、マンションであればやはり市内中心部となり、駐車場やスポーツジムなども完備されている物件です。また、最近では郊外の戸建て住宅物件も注目を浴びています。今後の経済発展に加え、カジノリゾートに来る富裕層に向けて不動産を売却する出口戦略がよいと思われます。
4.購入から売却までのポイント
ロシア不動産の魅力は、為替のタイミングによる購入時と売却時における為替差益、上昇傾向にあるキャピタルゲイン、家賃収入と口座預金時の利回りです。このような条件が揃っているウラジオストクは、世界でも例を見ないと言えます。もちろん、政治的・軍事的リスクといったマイナス要素を持つことも事実としてありますが、エネルギー大国の底力を発揮し、数多くの経済特区で極東ロシアを発展させようとするポテンシャルは非常に高いといえます。
●購入から売却までのフロー