「タックスヘイブン」を使って、節税・秘匿性確保はできるのか?
「海外法人」の設立法・活用法
>>>11/12(火)LIVE配信
日本最古の老舗企業「金剛組」を救ったM&A
創業100年以上の国内企業は3万社を超えるそうです(東京商工リサーチ調べ)。世界的にみても、日本は稀な「法人長寿国」と言えます。仮に代表者の在籍年数を25年とすると、4回以上も経営者が交代している計算となります。大手生保や商社の名前もありますが、売上高でみると5億円以下の中小企業が7割以上含まれていることにも驚きます。中小零細企業も時代の荒波を乗り越え、変化に対応しながら生き残ってきたことが伺い知れます。長寿企業が増える一方で、全体的な会社の寿命は年々減少し、倒産企業の平均寿命は20年程度に短命化しつつあることは気になるところです。
日本最古の老舗企業は、宮大工の流れを組む社寺建築業者、「金剛組」です。創業は西暦578年、創業1,400年を超えており、世界一歴史がある企業です。聖徳太子の命で、四天王寺の建立を命じられたのが起源だと伝えられており、その歴史と伝統は圧倒的です。ただし、この老舗企業は、ごく最近、M&Aにより生きながらえた企業なのです。
寺社建築は木造建築がメインでしたが、近年は、防火・防災・コスト面等から鉄筋コンクリート工法が主流となっています。金剛組も時代の流れに逆らえず、一般建築への事業拡大へ方向展開したことで負債が増大し、経営危機に陥りました。
その窮地を救ったのは、中堅ゼネコンの髙松建設です。金剛組は2005年に救済される形でグループ傘下に入り、職人・従業員の雇用も守られました。M&Aが、業歴1,400年の伝統と技術・職人を守ったのです。
「養子縁組」もM&Aの類似形態!?
一族の存続・家を守るために優秀な血を外部から招き入れる「養子縁組」という制度も、M&Aの類似形態と言えます。スズキ自動車、アシックス、松井証券、桃屋等の事例が有名です。
これらのように、知名度ある優良企業であれば候補者はいるでしょうが、中小零細企業はそうはいきません。やる気のある方、経営ノウハウある方、資金ある方等の「何かを持つ人」に経営権(株式)と一緒に引き継いでもらう必要があります。
自然界では「強いものでも賢いものでもなく、変化できる者が生き残る」と言われています。企業経営の場合では、歴史ある業界や一族の中から「異端児」が出る可能性が少ないのが現実です。常識に囚われず経営を変革できる「よそ者」が求められています。「よそ者」が買手となりM&Aで成功した事例も増えてきています。Webマーケティングに強いIT企業による老舗教育事業業者のM&A、生産管理に長けたコンサルティング会社による食品メーカーのM&A、法人営業に強い銀行員による老舗文房具店のM&A等。それぞれ、買い手企業の強みを生かし買収後の業績を伸ばしています。
まずは買い手である自分の強み・興味があるものを棚卸してみましょう。謙遜してはいけません。どんな方でも必ず何かあるはずです。身近な友人、家族、同僚に聞いてみるのも良いかもしれません。新たな発見や気付きがあるに違いありません。ぜひ試してみて下さい。
「国内企業の約3分の2にあたる66%が後継者不在」という調査結果があります。スモールM&Aであれば、手元にさほど資金がなくても事業承継が可能です。婿養子や親族という血縁関係に縛られず、広く外部に後継者を求めるニーズと機会が急拡大しています。この記事を読んだ方から、一歩踏み出す「よそ者」が出ることが、筆者の望外の喜びです。
齋藤 由紀夫
株式会社つながりバンク 代表取締役社長
富裕層だけが知っている資産防衛術のトレンドをお届け!
>>カメハメハ倶楽部<<
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【11/6開催】不動産オーナーなら
知っておきたい「輸入高級家具」の世界
【11/7開催】オルカン、S&P500…
「新NISA」の最適な投資対象とは
金融資産1億円以上の方だからできる活用法
【11/7開催】GAFAM+Nは終わる?
米テクノロジー産業の見通し
2025年に向けた「米国経済・株式市場」
と「米国株」運用術