株式ファンドのけん引役は「金融」から「情報技術」へ

本連載は、三井住友アセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

株式ファンドは「米国」を中心に「先進国」が流入超

 

■7月の株式ファンドフローは、株式全体で6億ドルの流入超と6月の流出超(▲361億ドル)に歯止めがかかりました。内訳は先進国が+49億ドルと2カ月ぶりに流入超に転じた反面、新興国は▲42億ドルと3カ月連続の流出超です(四捨五入の関係で一致しません)。

 

■先進国の内訳を見ると「欧州」が▲89億ドルと5カ月連続で流出超となりましたが、「北米」が+101億ドルと前月102億ドルの流出超から流入超に転じました。 「アジア(注3) 」 が+21億ドル、「グローバル」も+16億ドルでした。新興国の内訳を見ると、新興国全体に投資する「GEM(注4)」が▲26億ドルでした。前月の▲116億ドルからは減少したものの3カ月連続の流出超でした。一方、「EMアジア(注5)」は▲7億ドルと9カ月ぶりに流出超に転じました。

 

■「EMアジア」は流出超に転じましたが、「中国」は7月も+15億ドルで、2017年11月以降流入超が継続しています。

 

主要地域別株式ファンドの資金フロー

(注1)EPFRグローバル:米国に本社を置く金融商品の調査会社。2018年6月末現在30.1兆ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。 (注2)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。 (注3)「アジア」は日本、豪州、ニュージーランド、香港、シンガポール。 (注4)「GEM」はGlobal Emerging Markets(世界の新興国市場全体に投資するファンドの総称)。 (注5)「EMアジア(新興アジア)」は中国、インド、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、パキスタン、バングラデシュ。 (出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注1)EPFRグローバル:米国に本社を置く金融商品の調査会社。2018年6月末現在30.1兆ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。
(注2)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。
(注3)「アジア」は日本、豪州、ニュージーランド、香港、シンガポール。
(注4)「GEM」はGlobal Emerging Markets(世界の新興国市場全体に投資するファンドの総称)。
(注5)「EMアジア(新興アジア)」は中国、インド、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、パキスタン、バングラデシュ。
(出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

債券ファンドは3カ月ぶりの流入超

 

■債券ファンドは+173億ドルと3カ月ぶりに流入超となりました。内訳は先進国が+170億ドル、新興国が+2億ドルでした(四捨五入の関係で一致しません)。先進国は「北米」が+150億ドル(前月+50億ドル)と流入超が継続した一方、「欧州」も+13億ドル(同▲38億ドル)、「グローバル」が+10億ドル(同▲30億ドル)と流入超に転じました。

 

■一方、新興国は「GEM」が+11億ドル(前月▲54億ドル)と落ち着きを取り戻しつつありますが、「EMアジア」は▲13億ドルと3カ月連続の流出超となりました。長期金利の上昇や現地通貨安などが背景と考えられます。

 

主要地域別債券ファンドの資金フロー

(注1)EPFRグローバル:米国に本社を置く金融商品の調査会社。2018年6月末現在30.1兆ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。 (注2)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。 (注3)「アジア」は日本、豪州、ニュージーランド、香港、シンガポール。 (注4)「GEM」はGlobal Emerging Markets(世界の新興国市場全体に投資するファンドの総称)。 (注5)「EMアジア(新興アジア)」は中国、インド、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、パキスタン、バングラデシュ。 (出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注1)EPFRグローバル:米国に本社を置く金融商品の調査会社。2018年6月末現在30.1兆ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを持つ。
(注2)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。
(注3)「アジア」は日本、豪州、ニュージーランド、香港、シンガポール。
(注4)「GEM」はGlobal Emerging Markets(世界の新興国市場全体に投資するファンドの総称)。
(注5)「EMアジア(新興アジア)」は中国、インド、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、パキスタン、バングラデシュ。
(出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

株式ファンドのけん引役は「金融」から「情報技術」へ

 

■世界の株式ファンドの資金フローは、投資先のセクターを確認することができます。主要セクターの資金フローを見ると、大幅な資金流入が継続しているセクターは、「金融」と「情報技術」です。いずれも米国が中心です。

 

■2016年1月からの累計で見ると、「金融」は16年11月に流入額が大幅に増加し、その後18年3月まで安定して資金が流入しました。16年11月は米大統領選挙でトランプ氏が勝利した時期であり、選挙公約には大型の法人税減税が盛り込まれていました。法人税減税のメリットを享受するセクターとして「金融」が挙げられました。また、15年12月にスタートした利上げは緩やかなペースで続いており、米長期金利も緩やかに上昇したため、「金融」の業績改善期待が持続しました。

 

■一方、「情報技術」は16年7月ごろから流入が増加し始め、17年9月頃から流入ピッチが速まっています。当時米国では、法人税減税など税制改革協議に進展が見られました。IT投資も活発化する中、「情報技術」への期待が強まりました。

 

株式ファンド主要セクターの資金フロー

(注)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。 (出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。
(出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

 

「情報技術」は「米国」、「グローバル」、「中国」が中心

 

■「情報技術」の資金フローを国・地域ごとの株式ファンドで見ると、中心は「米国」です。「米国」とほぼ同水準となっているファンドが「グローバル」です。「グローバル」は米国株の組み入れが中心と考えられます。

 

■一方、金額は「米国」、「グローバル」のほぼ10分の1ですが、「中国」の「情報技術」の資金フローもこれまで大幅な流入超となりました。ただ、18年3月に頭打ちとなりました。これは、トランプ米大統領がハイテク製品を中心に中国製品に制裁関税を課すことを表明したことなどが背景と考えられます。「中国」の「情報技術」への資金流入は米中貿易戦争の落ち着きを待つ必要がありそうですが、「米国」、「グローバル」の「情報技術」は、米国の景気拡大を背景に資金流入が続くと思われます。

 

「情報技術」の資金フロー

(注)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。 (出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(注)データは2016年1月~2018年7月。週次ベース。2016年1月からの累計。
(出所)EPFRグローバルのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

 

(2018年08月03日)

 

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※三井住友アセットマネジメントと大和住銀投信投資顧問は2019年4月1日に合併し、三井住友DSアセットマネジメントになりました。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友アセットマネジメント

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