起業することを、家族や友人に積極的に話す
前回の続きです。
② 知人100人に起業について積極的に話す
ビジネスプランがまとまったら、起業することについて家族や友人に積極的に話をしましょう。目標は100人です。人に夢を語ることは、夢を実現する第一歩です。なぜなら、起業について話をすれば、自分自身の考えや意志もまとまり、話した相手から役に立つ情報が得られ、出会いの場が広がり、人脈が広がっていくからです。
最初の頃はおそらく、周囲から「そんな夢みたいな話、叶うはずがないよ」と反対されることでしょう。ですが、めげてはいけません。エンジェル投資家に出資してもらうのは、家族や友人を説得する以上に大変なことです。ですので、家族や友人に反対されたとしても、起業のプランを話し続けましょう。そのぐらいの熱意がなければ、赤の他人に大切なお金を貸してくれるはずはありません。
あなたの熱意が伝われば伝わるほど、周りの人たちは少しずつ協力的になり、有益な情報を提供してくれたり、ひとりでは思いつかなかったアイデアを出してくれたり、有力なコネクションを紹介したりしてくれるようになります。
何よりも夢を話すことにお金は要りません。無料でチャンスがどんどん広がっていくのですから、ためらっている暇はありません。今からでも、あなたの夢の伝道を始めましょう。
業界のトップランナーたちのコンタクトリストを作成
③ 経営者・投資家100人にコンタクトする
100人の知人に起業の夢を語って手応えが出てきたら、次はメンターになってほしい経営者を探し、コンタクトリストを作成しましょう。メンターとは、先駆者や指導者、目標とする人物のことです。
いつかは超えたいと思える、業界のトップランナーたちを知り、コンタクトリストの中にリストアップしてみてください。コンタクトリストを作ると言っても、個人情報が公開されていない昨今ではなかなか難しいことです。以下にいくつかコツを述べます。
まず、起業の夢を語った100人の知人に、メンターにふさわしい人物を教えてもらったり、実際に会う方法を教えてもらったりしましょう。メンターになってほしい人物の多くは講演やセミナーで登壇しています。そのようなセミナーに参加して、名刺交換をお願いする方法もあります。中には自ら経営者のコミュニティーを主宰していたり、コミュニティーの中心人物になっていたりする人もいます。その場合には自分もそのコミュニティーに入れてもらい、その中で人を探しましょう。
コミュニティーで出会った人が、コミュニティー外の人や、別のコミュニティーを紹介してくれることもあります。起業して成功している人は、こうやって人脈を広げながら、同時にメンターも見つけているものです。
コンタクトリストが100人に達したら、彼らにスタートアップ支援をお願いするメールを送りましょう。メールの最初では必ず「突然メールを送る非礼」を詫び、続けて簡単な自己紹介を載せます。
メールを送る相手は、第一線で活躍する人たちです。一通一通のメールを、時間を掛けてしっかり読む暇はありません。ですので、ダラダラと言葉を連ねた長文メールではまずダメです。最初の部分でしっかりと相手の興味を惹き、続く本文も簡潔で読みやすく、そうでありながら相手の心をつかむ熱意があるメールでなければなりません。
難しいと思ったら、成功した起業家のインタビュー記事やエンジェル投資家の見つけ方など、先輩のアドバイスを参考にしましょう。こうした記事は、ビジネス系新聞のバックナンバーやWebマガジンなどにありますので、探してみてください。100通送って、1、2通のレスポンスがあれば大成功です。
④ 会って直接アドバイスを受ける
幸いにも経営者や投資家から返事が来たら、会える機会がもらえるか確認してみましょう。ここでも、貴重な時間を割いてもらうことにお礼を述べるなど、丁寧な対応を心がけるのは言うまでもありません。
また、実際に会うことができなくても、Skypeなどの会議システムやメッセンジャーなどで対応してくれる場合もあります。成功した人の多くは、若い頃に自分も苦労しているので、後輩に対して支援したいという気持ちを持っています。他にはないユニークなアイデアを持っていると思うのであれば、積極的にアピールしましょう。あなたの熱意が伝われば、未来への道がどんどん開いていきます。