前回は、「エンジェル投資家」から投資を受ける際の注意点を説明しました。今回は、エンジェル投資家から資金調達するための最初のステップを解説します。

どんな企業でも「スタートアップ資金」が必要

どんな企業でも、スタートアップ資金が必要です。自己資金で全てまかなえればいいのですが、大半の起業家は目標額の4分の1から半分程度しか自己資金を用意できていません。そこで外部から資金を調達する必要が出てきます。その調達手段として、起業アドバイスも受けられるエンジェル投資は起業家にとってメリットの大きい方法です。

 

それでは、起業家がエンジェル投資家から資金調達を受けるためにはどうしたらいいでしょうか? 4つのステップをじっくりと踏んでいくことが重要です。それぞれを詳しく見ていきましょう。

投資家の心をつかむ「ビジネスプラン」を作成

①ビジネスプランを真剣に考える

まずは、ビジネスプランを作成します。ブレインストーミングでできる限り多くのアイデアをリストアップし、関連するものを結びつけてから取捨選択し、残ったものを練り上げて、自分の考えを簡潔に分かりやすくまとめます。

 

どんなに優れたアイデアでも、言葉として相手に伝わらなければ意味がありません。アイデアをどのように売上につなげていくのか、市場動向や競合他社を調査し、中長期のビジネスプランを文書としてまとめましょう。長々と書いた文章は読みにくく、肝心な部分が相手に伝わりづらくなります。伝えたいことはシンプルで分かりやすくする必要があります。

 

伝わりやすいだけではまだ足りません。多くの人に見てもらうためには、ビジネスにあなたならではのストーリーがあることが重要です。エンジェル投資家はアイデアも重視しますが、それ以上に人物を見て投資するかどうかを判断します。将来性のあるワクワクするストーリーを語っているか、それを語る人に魅力があるかどうかなどをシビアに判断するのです。

 

ビジネスプランそのものに魅力があるかどうかももちろん重要です。どのようにお金を使ってビジネスを進めていき、どこで売上や利益が生まれるのか、その利益をどのように投資家に還元するのか――こういったことを具体的な金額で、シンプルに伝えましょう。

 

また売上や利益だけでなく、起業することで叶う「幸福の度合い」を伝えるようにしましょう。

 

エンジェル投資家の心をつかむのは、他にない独創的な才能とアイデア、そして積極的に成功を目指す姿勢です。夢は大きく、しかしプランはシンプルで成し遂げやすいと感じてもらえるように、文書を構成しましょう。

 

次回は、起業家がエンジェル投資家から資金調達を受けるための2つ目のステップを見ていきます。

経営者が知らない 資金調達8つの方法

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福田 拓哉

幻冬舎メディアコンサルティング

「あと1000万円あれば、息を吹き返せるのに・・・」 「300万円あれば、事業が始められるのに・・・」といったことはよくある話です。 こういうときに、いったいどうやって資金調達をしたらいいのでしょうか。 資金調達とい…

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