今回は、今後の成長が期待されるアルトコインの銘柄について考察します。※本連載では、仮想通貨FXトレーダー向けサイト「3分で分かる仮想通貨」を運営するBULLヒロ氏に「仮想通貨投資」の基礎知識について解説していただく。

今も急速に増え続ける「アルトコイン」の銘柄

BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。

 

前回は、仮想通貨市場はどの程度伸びるのかというテーマで筆をとらせていただきました。仮想通貨市場の牽引役であるビットコインは、現在も上昇トレンドであり、年2倍近い成長率が継続しているとご説明しました。投資で年2倍成長はかなり優秀な成績と言えますが、ビットコインが年10倍以上の成長をしていた時期も考えると、少し成長速度がゆっくりになってきているとも言えます。

 

ここで、仮想通貨市場を盛り上げる牽引役となるのが、ビットコイン以外の仮想通貨で「アルトコイン」と呼ばれています。

 

◆アルトコインの急激な増加

 

まず前提として、仮想通貨は中央で管理する組織がなく、自由市場に委ねられています。そのため、アルトコインの発行は誰でも自由にできる状態なのです。株式会社も手続きさえすれば誰でも発行できる状態とも言えますが、仮想通貨市場は株式市場とは異なり、売買可能な一般市場にも自由に流通してしまいます。

 

もちろん、取引所での審査がありますので、国内で流通しているアルトコインにおける信用不安は多くはない状況です。しかし、新たに発行(ICO)される通貨や海外の取引所に上場しているアルトコインは、何の裏付けもない信用のおけないものも沢山あります。

 

そのような状況のため、現在アルトコインの正確な発行数を知り得る方法はありません。唯一、ある程度の公平性を保っている情報元が「CoinMarketCap」であり、掲載されているアルトコインは2018年6月現在で1,650を超えています。1月時点では1,100程度だったため、1ヵ月あたり100近いアルトコインが増加しています。

 

実際の発行数はすでに2,000以上とも言われ、それぞれに数千万〜数十億円近い価値がついているので、発行数の増加に伴いアルトコインの市場も大きくなっています。

ビットコインよりも高い成長率を記録するコインも

◆アルトコイン市場の成長トレンド

 

あまりに変化率の大きい市場なので比較する日時で見え方が異なってしまうのですが、2017年6月1日と2018年6月1日を比較した昨対比率でビットコインの時価総額が3.12倍の伸び率なのに対して、アルトコインの時価総額全体は4.9倍とビットコインより高い成長率を記録しています。

 

[図表1]総時価総額(ビットコインを除く)

 

これにより仮想通貨市場におけるビットコインのドミナンス(占有率)は低下気味で、仮想通貨市場の成長ドライバーはアルトコインに主軸が切り替わりつつあると言えます。

 

[図表2]総時価総額のパーセンテージ(ドミナンス)

 

◆アルトコインの市場はどの程度伸びるのか

 

現在アルトコイン市場はビットコインよりも成長率が高い状況ですが、さらにこの伸びを大きくする可能性のある地殻変動と言える現象が、仮想通貨市場でおきています。

 

それは、「アルトコインの実需フェーズへの移行」です。

 

現在、仮想通貨市場の主軸通貨はビットコインですが、このプロダクトは決済などの実用に使われる事はほとんどなく、投機で買われているのが実態です。

 

ここに風穴をあけようとしているのが、最初から実用に特化して開発されたプロダクト群で、代表としては国際送金で利用されるリップル(XRP)や、サービスプラットフォームとして利用されるイーサリアム(ETH)です。過去において、最も知名度があるビットコインの時価総額の何十分の一の価値しかなかったこれらの通貨が、実用フェーズが近づくに連れてビットコイン以上の変化率で価格が上昇し、イーサリアムはビットコインの2分の1まで迫っています。

 

今後、これらのアルトコインがビットコインの時価総額を抜く可能性があり、そうなった場合は、今後に実需フェーズが控えているアルトコインの急激な高騰が見込めると私は思っています。これが達成されるまでのアルトコイン市場は、ビットコインに追従するような動きになり、現在のビットコイン6月1日昨対比で出した3.12倍、アルトコイン4.9倍か、 それ以下の成長率で推移すると思います。

 

しかし、実需フェーズに移行して、ビットコインの時価総額を抜くアルトコインが誕生したときには、今後実用フェーズが控えているアルトコインとアルトコイン市場の伸びは、予測できるレベルのものではありません。しかも、仮想通貨市場の変化は大変目まぐるしいもので、この話も5年10年先の事ではなく3年以内の、遠くない未来だと考えています。

 

アルトコインの個別銘柄については2017年に1,000倍近く価格上昇がおこったものもあり、どの銘柄に投資するかで結果に大きな差が出てしまいますが、アルトコイン市場全体が大きく伸びた際には、多くのアルトコインがその恩恵を受けるでしょう。

 

まだ仮想通貨市場に投資していないという方は、時価総額上位アルトコインとビットコインの時価総額の差を追いかけていただければ、アルトコイン市場全体の急騰フェーズを事前に察知できると思います。

 

今回はこちらまで。 次回は、仮想通貨は株と比較して何が魅力的なのかを解説していきます。

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