今回は、株式投資と比較しながら「仮想通貨投資の魅力」について見ていきます。※本連載では、仮想通貨FXトレーダー向けサイト「3分で分かる仮想通貨」を運営するBULLヒロ氏に「仮想通貨投資」の基礎知識について解説していただく。

10倍銘柄は100以上にも及ぶ仮想通貨

BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。

 

前回は、ビットコイン以外の仮想通貨市場はどの程度伸びるのかというテーマで筆をとらせていただきました。今回は、仮想通貨への投資は株式投資と比較して、何が魅力的なのかを解説します。

 

◆株式市場と仮想通貨市場を比較した伸び率

 

仮想通貨市場の現在の伸び率や伸び代については、前回までのコラムでご説明してきましたが、株式市場と比較するとどのような状況なのかを整理しましょう。

 

 

日本の株式市場は1989年をピークに、上がったり下がったりを繰り返すレンジ相場に入っています。その間にも上場銘柄は増加していますので、1社あたりの時価総額は低下していると言えます。

 

このような状況から、少なくとも現在に至るまでの成長性は、圧倒的に仮想通貨市場のほうが高いと言えます。

 

◆10倍銘柄を引き当てる確率

 

そのような低い成長率の中で、上昇率の高い銘柄を株式市場から発見するのは至難のわざであり、新興市場も含めた約3,600銘柄のうち、2017年に10倍になった株式銘柄はゼロ(ペッパーフードが最高で9.63倍)です。

 

2017年の仮想通貨市場では、筆頭銘柄としてリップルが1年間で360倍上昇しており、10万円投資していれば3,600万円という計算です。2018年6月時点で、仮想通貨は約1,500以上の銘柄がありますが、昨年は100以上の銘柄が10倍以上の上昇をしています。

 

 

◆株で言う「IPO」に参加できる

 

株式投資で最もリターンが得られる確度が高い手法といえばIPOでしょう。このIPOは、抽選や証券会社からの割り当てなど、権利を獲得するには狭き門をくぐりぬけなければなりません。

 

仮想通貨市場において、新規上場銘柄への投資は「ICO(Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開)投資」と言いますが、良くも悪くも簡単に参加できます。ICO投資はIPOと同様に取引所に上場する前の通貨を事前に購入し、上場時による流動性の高まりで価格が上がる事を狙った投資方法です。

 

ICOは、2017年には国内の規制がなく、詐欺のような銘柄への勧誘が横行していましたが、2018年現在は、国内の仮想通貨交換業登録済みの取引所を経由しないかぎり、日本国在住者は購入する事ができません。そのため、以前と比較すると投資できる対象は減りましたが、リスクは低下してきていると言えます。

 

しかし、現在も海外在住仲介者を介してのICO勧誘が存在しているので、そのようなグレーゾーンへの投資は取引方法によっては法に抵触したり、詐欺にあう恐れがあるので、むやみに参加しないようにしてください。

株式投資をやめて「仮想通貨投資に専念」はNO!?

◆株式投資をやめてでも、仮想通貨投資を行うべきか?

 

これまで株式投資と比較した仮想通貨投資の魅力について解説しましたが、これから始める方に、株式投資をやめてでも、仮想通貨投資に専念すべきか? と聞かれたら「NO」と答えます。

 

これまでに述べた魅力とは裏腹に、仮想通貨は発行主の届出も必要なく、その通貨の開発やマーケティングの責任者に、その業務を継続させる法的拘束力もありません。管理者が不在でも動作を続ける事が仮想通貨の魅力ではありますが、1,500以上の仮想通貨が発行されている中で、主体的な運営者が不在になった通貨の価値が相対的に下がる事は目に見えています。

 

その点、株式は発行している会社にも、その売買を請け負っている証券会社にも責任があり、仮想通貨投資と比較すればリスクが少ないと言えます。

 

私はいま、株式投資をやめて仮想通貨投資に専念している立場ですが、これは私の本業がITの事業開発という強みも活かした上で、リスクを許容できる資金のみ投資に回している実態があるからです。

 

そのため、ITに極端に明るくない限りは、いままでの株式投資を継続し、一部の資金で仮想通貨投資を始めてみる事を推奨します。

 

今回はこちらまで。 次回は、仮想通貨投資にはどのようなリスクがあるのかを解説していきます。

本メディア並びに本メディアの記事は、投資を促したり、特定のサービスへの勧誘を目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、合同会社幻冬舎ゴールドオンライン、幻冬舎グループは、本メディアの情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

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