仮想通貨市場は3,000億ドルを超える規模に
BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。
前回は、仮想通貨に今から投資するのは遅いのかというテーマで筆をとらせていただきましたが、今回はその仮想通貨市場がどの程度伸びる可能性があるのかを取り上げていきます。
下記図表は、仮想通貨市場とその他の金融市場の市場規模を比較したものです。仮想通貨全体の市場規模は、2018年6月時点で3,000億ドルとなっています。
[図表1]仮想通貨市場と各金融市場との比較
仮想通貨の今後の成長を考えるには、仮想通貨市場に流入する可能性のある、その他の金融市場と比較する事が有力な方法の1つとなります。世界の株式時価総額の合計が66億ドル(約1京円)と言われ、Appleの時価総額は8,120億ドルを超えています。対して、2018年6月時点で、仮想通貨市場は3,000億ドル程度の市場規模であり、相対的に比較すると仮想通貨市場は、まだまだ成長余力を残した小さい市場です。
仮に株式市場の10%分の資金が流入したとすると、仮想通貨市場は今の30倍以上の規模になります。株式以外にも金や債券など、様々な金融商材からの流入の可能性も考えると、30倍の成長も現実的に起こり得る未来予想と言えます。
仮想通貨はプロダクトごとに市場規模が異なる
先ほどは株式市場から10%の流入があった場合、仮想通貨市場は30%近い成長をすると述べましたが、仮想通貨市場に流入する可能性のある市場は、実は金融市場だけではありません。
その代表と言えるのがリップル(XRP)という仮想通貨です。
リップル社が発行しているXRPというトークン(仮想通貨業界では、プロダクトを意味する)の利用を想定している市場は、国際送金の市場であり、市場規模は年間で200億ドルほどと言われています。
XRPはこの国際送金時にフィアット(法定通貨)と他国のフィアットを交換する際の橋渡し役になるトークンです。この流通量に応じて橋渡しとなるXRPの必要ボリュームが高まり、需要と比例してその価値が高まる仕組みです。
橋渡しとなるブリッジ通貨であるにもかかわらず価格が変動すると言うと、実用的ではないとの声が聞こえてきそうですが、XRPはその問題も解消しつつ仮想通貨の強みであるセキュリティの高さや、手数料の安さなどを実現したプロダクトです。
もちろん、この200億ドル規模の国際送金のすべてがXRPに置き換えられることは、現時点では考えにくいです。しかし、金融市場以外にもそのプロダクトごとに様々な市場の資金を吸収する可能性があるという事を覚えておいてください。
ちなみに、私が簡単に思いつく限りでも、金融市場以外のマーケットを狙った仮想通貨はたくさんあります。
●ショッピングサイト内で流通する予定の仮想通貨
●ドローンによる輸送コストをリアルタイム決済するための仮想通貨
●IOTの電子制御とその取り扱いにかかるコストを賄うための仮想通貨
仮想通貨市場は現在も成長・・・来年には?
最後に、現在の成長ペースから見た来年に向けた相場観を見ていきます。
2018年に入りビットコインを中心とした仮想通貨市場は、暴落し低迷しているというイメージをお持ちの方も多いと思います。
しかし、実際には昨年6月と比較しても3倍近い伸びで成長を継続しています。そして、現在においては2017年7月に始まった急角度の上昇トレンドを継続しており、現時点で7,100ドル(約77万円)付近にあるサポートラインを割らずに底値の切り上げを続けています。
このサポートラインは絶対に割らないというものではないですが、世界中のトレーダーが注目しているラインで、実際にこのラインに近づくと大きな買いが入り反発を繰り返しています。
[図表2]仮想通貨市場の成長率
このサポートラインは、1年後の2019年6月には1万3,100ドル(約140万円)に位置し、現在と比較すると約2倍となる成長線です。
もちろん様々な要因によって現在のトレンドが崩れる可能性もありますが、トレンドが崩れないうちはこのサポートに近づいた際は、買いという判断をしています。このラインを明確に割った場合は、上昇ペースが長期間鈍化する恐れがあるので、底を見極めるまで積極的な買いは控える判断となりますが、仮想通貨市場は変化が早いので10年低迷などの可能性は低く、おおむね半年から1年の調整、あるいは長い調整期間でも最長2年以内だと考えています。
私個人としてはトレンドを割らずに、来年には2倍以上になっている事に期待した投資を行っていますが、ここは希望が入った予測ですので、あくまでご参考までに。
今回はここまで。次回は、ビットコイン以外の通貨はどの程度伸びるのかについて、解説したいと思います。