前回は、「種類株式」の概要と、具体的な種類を紹介しました。今回も引き続き、「種類株式」の種類について見ていきます。

株主総会の決議により株式の全部を株主から取得できる

前回の続きです。

 

⑥取得条項付種類株式:一定の事由が生じた場合に株式の取得を株主に請求することができる

 

通常は企業の敵対的買収防衛策として利用されることが多いため、事業承継でのメリットは少ないのではないでしょうか。

 

 

⑦全部取得条項付種類株式:株主総会の決議により株式の全部を株主から取得することができる

 

株主が多数に分散しているときに、株主総会の特別決議で既存の株式を全部取得条項付株式とすることで、株式を会社が取得することができます。

種類株主総会で、取締役、監査役の選任ができる

⑧拒否権付種類株式(黄金株):株主総会決議のほか、種類株主総会の決議を必要とすることができる

 

黄金株という魅力的な名前ですが、株主総会の決議事項のうち、この拒否権付種類株式の株主で構成される種類株主総会の決議がないといけないという決まりを設けることができます。例えば、役員の選解任、合併等の組織再編や事業譲渡など重要な意思決定に拒否権付種類株式の株主の承認を必要とすることができます。そのため、後継者に会社経営を譲っても、重要な意思決定権だけはオーナーが保有することで後継者の暴走を抑止することができます。

 

 

⑨役員選任権付種類株式:種類株主総会で取締役、監査役を選任することができる

 

普通株式のみの会社であれば株主総会の普通決議で役員を選任できますが、役員選任権付種類株式があれば、役員選任権付種類株主総会の決議がないと役員の選任ができません。そのため、役員選任権だけはオーナーが保有することで後継者の暴走を抑止することができます。

 

 

日ごろ、自社の定款を読み込む機会もあまりないので、これを機会に、自社に種類株式の規定がないか、確認してみてはいかがでしょうか。

 

[図表]種類株式の一覧

 

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