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洗浄の実施で「約18%」発電量が向上したケースも
パネルは一見きれいに見えても意外と汚れています。気づかないうちに発電量が失われているかもしれません。場所にもよりますが、1年間稼働している発電所のパネルは発電量が平均で1枚あたり3〜4%も失われていると言われています。
ある発電所では、隣に工場があり、そこから鉄粉がパネルまで飛んできてしまい、洗浄を実施したところ、約18%も発電量が向上したケースもあります。このように、得られるはずだった発電量をムダにしないためにも、定期的な洗浄は必要となります。
砂埃、鳥のふんや樹脂・・・パネルの汚れは雨では落ちない
アドーラーソーラーワークスで主におこなうパネル洗浄には2種類の方法があります。1つは水道水や蒸留水を使用し、洗浄する方法、もう1つは洗浄剤を使用する方法です。
水道水や蒸留水を使用する場合は、水を吹きかけ、パネルに傷をつけないようなスポンジなどで擦る方法が一般的です。洗浄剤を使用する場合は、噴霧器などでパネルに洗浄剤を吹きかけ、汚れを浮かせてから布などで拭き取る方法が一般的です。
水を使用する場合と洗浄剤を使用する場合での大きな違いは、洗浄能力です。発電所でよく見られる、砂埃が溜まっているものについては大きな違いは見られませんが、鳥のふんや、近くに木が生えている場合、その木の樹液などがパネルに付着する場合があります。
これらは、雨や水での洗浄では落ちません。もちろん、特殊な薬剤を使用する分、費用面の問題などもありますが、確実に発電量を向上させるには洗浄剤を使用した洗浄が有効だと弊社では考えています。また、洗浄剤の場合、パネルを擦る必要が無いため、パネルを傷つけるリスクを減らすことも出来ます。
では、実際にパネル洗浄はどの程度有効なのでしょうか。例えば、下の写真は、砂埃がパネル全体に膜の様に張ってしまっており、雨では流れ落ちないケースです。左側の一枚だけきれいなパネルのみが洗浄されておりますが、他のパネルと比べて明らかにきれいになっていることがわかります。
写真のように目で見て分かる場合であれば、すぐに判断することが出来ますが、見た目ではそれほど汚れていないように見えていても、実際には発電出力が下がってしまっている場合もあります。その場合、I-Vカーブトレーサーという機器を使用することで、洗浄前後の発電量の違いを見ることが出来ます。
この話は次回に続きます。
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