国や中央銀行が「関与しない」ビットコイン
ビットコインと従来からある法定通貨には、紙幣や硬貨がないこと以外にも違いがあります。
たとえば、日本円は「日本銀行」、米ドルは「連邦準備制度理事会(FRB)」といった中央銀行、つまり国が通貨発行の役割を担っています。ところが、ビットコインに発行主体は存在しません。発行・管理に、どこかの国が関与しているわけではないのです。
そうなると疑問になるのが、「ビットコインは誰が何を担保したものなのか」ということですが、その点については次回説明します。
いずれにしろ、ビットコインは特定の国・地域が発行しているわけではないので、基本的にその国、地域だけで使われる法定通貨と異なり、世界中どこでも使える、国境に縛られない〝世界共通〟通貨といえます。
今後、ビットコインが世界中のお店で使えるようになれば、ビットコインさえ持っていれば、海外へ行くときに両替をする必要がなくなるかもしれまん。
ビットコインの発行上限は2100万BTC
日本円の発行上限は決められていません。中央銀行である日本銀行が紙幣を刷れば、世の中に流通する日本円の総量を増やすことができます。一方、ビットコインは発行上限が2100万BTCと決められています。
詳しいことは後述しますが、10分ごとにビットコインは少しずつ増えており、2100万BTCになると、それ以降ビットコインは増えません。ほかにも仮想通貨と法定通貨の違いはさまざまありますが、専門的な話ですぐに理解できないような難しいものばかりです。
ビットコイン投資を始めるうえでは、ビットコインの詳しい仕組みを知る必要はなく、まずはこの2点を大まかに理解する程度で十分でしょう。