税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
発電量と売電量を増やせる「増設」と「過積載」
2011年のFIT法(固定買取価格制度)が施行されたころは、大規模発電所建設の経験も浅く、土地にある程度余裕を持って建設したケースが多い。影の影響を大きく見て、アレイ間を離したり、建設時の作業車両やO&Mの際の車両が通れるということまでを想定して作業用道路を広く建設したケースもある。
このように、ある程度土地に余裕がある発電所に対し、増設を提案することがある。増設とは、連系済みの太陽光発電システムのパネルを増やすことである。
新規に太陽発電所設備を建設する際、通常申請を行う場合は、過積載を提案することがある。過積載とは、通常登録時には、太陽光パネルの合計出力とパワーコンディショナの出力の、どちらか低いほうを発電出力として登録する。
このため、パネルの出力より定格出力が小さいパワーコンディショナを使用した場合は、発電出力はパワーコンディショナの出力となる。パワーコンディショナの基本的に1.2~1.3倍の容量を設置しても、FITの売電価格は変更されない。パネルを多く載せるわけなので、それだけ発電量も増えて売電量を増やすことができる。
ただし、この増設や過積載もルール変更が予定されているため、希望される方は早めに実施されることをお勧めする(2017年6月時点)。
増設の際は「パネルの配置」にくれぐれも注意
注意点として、設計・施工の際、影の影響を考えてパネルの配置を検討することが挙げられる。増設の場合は、そもそもパワーコンディショナに空き容量があるが、もともとのストリング構成から、パワーコンディショナに空き容量があっても増設できないことがある。
弊社がおこなった増設のケースを見ていこう。下記の図面で、増設分が青い箇所である。
パネルの容量を56kW増やし、FITの買取価格が36円の時期だったので、年間約200万円の収益アップとなった。この800kWシステムでは、毎年の監視・メンテナンス費用、また草刈費用など発電所を安定的に運用するコストが必要だが、今回増益した分をメンテナンスや点検に費やすことができ、発電所オーナー様からも非常に喜んでいただいたケースである。
また少し違う工場屋根で、すでに全量売電で太陽光発電所を持っている事業者さんが、今度は増設で自家消費と蓄電池をつけるケースもある。
なぜFIT価格で電量売電の施設の横に増設し、自家消費型の太陽光発電と蓄電池をお勧めするかといえば、
1)電気料金の高騰
2)売電価格の低下
3)国策で自家消費を支援
などがおもにあげられる。詳しくご説明すると
1)電気料金の値上がりが進み、平成29年度高圧需要家全国平均単価は、1kWh21円越えの可能性
2)固定買取価格制度が2011年から始まり、当初は40円で買い取られていた太陽光発電で創った電気は、29年度には、1kWh21円に下落
3)固定買取価格を下げる代わりに、国では自家消費の太陽光発電の普及のために補助金や税制優遇をおこなっている。この一貫で「中小企業経営強化法」による100%即時償却可能
という理由からである。この話は次回に続く。
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